2016年12月02日 公開
2023年05月16日 更新
そもそも、ビジネスの大目的は、誰かの豊かさを生みだすことです。生活者アカデミーのプログラムでは、各人がしているビジネスからいったん離れて、生活者として思う「これからの豊かさ」について仮説を立てることをゴールに設定して、発想を繰り返します。
私たちは通常、さまざまな職務上の与件や課題にまみれながら、なんとか創造的な個別解を見つけようとします。これでは、両手足を縛られてジャンプを試みるようなものです。そこで、事情や都合を一度、頭の外に切り離し、「そもそも私たちはどんな暮らしの豊かさを欲しているのか?」という根本的な大目的を先に設定し、そこから自分が持っているビジネスのリソースをどう活用できるのかを逆想してみる。これを、「ライフモデル・シンキング」と呼んでいます。
機械に人間の仕事を奪われることを嘆くのではなく、機械には生産性や経済効率の追求を委ねる。そして私たちは、いっそう豊かになるために、自身の内に潜む創造性を練磨する人間の「根本知」へ関心の転換を図る。そういう時期に来ているように思います。そして、その根本知の手がかりは、これまで仕事と分断して捉えてきた、一見ありふれた一人ひとりの生活の中に潜んでいると信じています。
更新:11月26日 00:05