スピーキング力を高める！オンライン英会話「カスタマイズ」法

目的に合った会話を楽しんでこそ、身につく！

　いわゆる「4技能」の中でも、スピーキングへの苦手意識が強い人は多いのではないだろうか。しかし、ITの進歩によって「オンライン英会話」が登場した今、スピーキングは手軽に楽しんで学べるものになった。オンライン英会話で英語力を飛躍的に伸ばした嬉野克也氏に、その徹底活用法をお聞きした。

「自分がやりたいこと」をどんどん提案しよう

　英語学習の中でも、スピーキングは後回しにされがちです。「単語や文法をそれなりに覚えて、リスニングもある程度できるようになってからでないと、話すことはできないだろう」と考えるからだと思いますが、それはとてももったいない。1人で黙々と勉強するリーディングやリスニングと違い、スピーキングは、相手と英語でコミュニケーションを取りつつ、楽しみながら学べるからです。

　会話の相手を見つけるのにお勧めなのが、オンライン英会話。スカイプを使い、パソコンやスマートフォンを通じて外国人講師のレッスンを受けるもので、「安くて、手軽で、どこでも受講できる」というメリットがあることから、忙しいビジネスマンの間でも利用者が増えています。

　確かにこれらのメリットも魅力なのですが、会社員である私が実際にオンライン英会話で英語を身につけた実感を言わせていただくと、最大のメリットは、「自分が使いたい英語が使えるようになる」ことです。

　ビジネスマンが英語学習を始める場合、目的がはっきりしているはずです。「英語でプレゼンをしたい」「TOEICで800点をクリアしたい」など、人それぞれの目的があるでしょう。オンライン英会話はレッスンの自由度が高いので、その目的に合わせてレッスンをカスタマイズすることができるのです。教材は用意されている場合が多いですが、必ずそれを使わなくてはいけないわけではありません。

　私は会社でコールセンター業務を担当しているので、「先生がお客様役になって、電話対応のロールプレイングをさせてください」とよくお願いしていました。

　会議のロールプレイングもよくやりました。スクリプトを自分で用意して、スカイプのチャットボックスで講師に送り、講師に上司役になってもらって英語で報告をするのです。

　最新のニュース記事を使って、講師と英語でディスカッションをすることもありました。このときも、自分の業界や職種に関する記事をネットなどで見つけて、「今日はこの記事を教材に使いたい」と講師に言えば、たいてい対応してくれます。当然、やり取りの中で自分の仕事に関連する単語やフレーズをたくさん話すことになるので、覚えた表現や言い回しがそのまま実際の仕事で使えます。しかも、その場で「ビジネスで使うなら、この言い回しのほうが丁寧ですよ」といったフィードバックをもらえるので、生きた英語が身につくのです。