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収納王子コジマジックが教えるスッキリ整理術

2015年11月11日 公開
2015年11月13日 更新

小島弘章(収納王子コジマジック/ケイスタイル代表取締役)

「出す」→「分ける」→「しまう」で収納はうまくいく!

 

お笑い芸人でありながら、「収納王子コジマジック」の名前で片づけのアドバイザーとしても活躍、さらには企業や個人宅の片づけに対するアドバイスを行なう企業の代表も務める小島弘章氏。その整理術の基本は、「出す→分ける→しまう」。これを守れば誰でも簡単に片づけられるという。<取材・構成=林加愛、写真撮影=まるやゆういち、スタイリスト=大原数馬(CREATION)>

 

古いネタ帳を捨てたら新しいネタが生まれた

お笑い芸人として活動しつつ、独自の理論に基づいた片づけのテクニックを伝授する「収納王子コジマジック」こと小島弘章氏。以前は、「収納」の真の効果をわかっていなかったと語る。

「この仕事に就く前から、『収納上手』ではありました。でも、何を収納するかについては無頓着。モノを詰め込むテクニックは高かったので部屋は片づいて見えましたが、収納スペースには不要なモノが多く含まれていました」

それに気づいたのは、さらなる成功を目指し、関西から東京に出てきたときのこと。

「レギュラー番組を何本か持ってそれなりに成り立っていた関西と違い、東京での実績はゼロ。引っ越し先は六畳のワンルームです。そこで問題となったのが膨大に溜まった『ネタ帳』。捨てるのは辛いけれど、置く場所はない。そこで、段ボール5~6箱あったネタ帳を、ファイル2冊にまで絞りました」

その判断が、思わぬ好影響をもたらした。古いネタの再利用が不可能になったため、新しいネタを生み出すことに力を注いだ結果、仕事のオファーが次々と舞い込んだのだ。

「不要なモノの整理が、新たな仕事につながる。これは大きな発見でした。これは僕のみならず、すべてのビジネスマンの方々にあてはまることだと思います」

 

探し物のために毎日10分がムダになる

数々のオフィスに赴いて整理収納の指導をしている小島氏だが、片づけ後の職場には劇的な変化が訪れるという。

「会社の雰囲気が良くなったという感想は多くいただきます。罵声が飛びかっていた職場が一転、皆が笑顔になったというお客様も。さらには、売上げが急増した会社もあるんですよ。

雰囲気だけでなく売上げまでもが変わるのは、適切な収納によってムダな時間とコストを生産性へと転化できるからです。

片づいていない会社の収納には明確な特徴があります。『使わないモノ』が収納され、『使うモノ』が乱雑に外に出されているのです。結果、紛失や探し物が増えます」

探し物をする時間は、人生最大のムダ使いである――これが小島氏の持論だ。

「そうしたオフィスでは、各社員が毎日10分程度を探し物に充てています。これが1年続くと約40時間。その間に何度、新規企画の会議ができるでしょうか。この40時間を賃金に換算すれば、1時間あたり2000円としても8万円。探し物の時間に一人当たり年間8万円の人件費を払っていることになります」

使わないモノを収納していることも、コストを増幅させる元凶だ。

「通常、オフィスでは床面積の約20%が収納スペースとして使われます。そこに不要なモノが詰めこまれているとしたら、そのオフィスは家賃の20%を捨てています。月30万円だとしたら毎月6万円、年間で72万円。もっと有意義に使う方法がいくらでもあるはずです」

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収納のスタートは「すべて出す」ことから >

著者紹介

小島弘章(こじま・ひろあき)

収納王子コジマジック/ケイスタイル代表取締役

1972年、岡山県生玉野市まれ。94年、松竹芸能所属の漫才コンビ「オーケイ」のツッコミ担当としてデビュー、テレビや舞台で活躍。その後整理収納アドバイザーの講師資格を取得、2009年より「収納王子コジマジック」としても活動開始。10年にケイスタイル㈱を設立。企業や個人宅の整理収納指導、セミナー、収納グッズ開発等に携わるほか、子供の片づけの知識と技術を育てる「収育」を提唱。「収納検定(収検)」(2015年10月スタート)の実施運営にも取り組む。著書に、『コジマジックの片づけスイッチ!』(朝日新聞出版)など。(一社)日本収納検定協会代表理事。

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