アイデアを”もっとラクに”生み出す６つの方法（前編）

３　気がつけば、手許にたくさんのアイデアが！『ブレインライティング』

「新商品開発のためのブレインストーミングをやろう！」……そんな掛け声を聞くと、ひそかにゆううつな気持ちになる人もいるかもしれない。新しいアイデアを思いつくのが得意でない人もいるし、思いついたとしても、それを自分の口で説明するのには抵抗がある、という人も多いのではないだろうか。

そんな人にぜひ知ってもらいたいのが、この『ブレインライティング』というメソッドだ。　

まず、「３マス×６段」の空欄でできたワークシートを参加者に配り、アイデアを発想したいテーマを決める。テーマが決まったら、シートの一番上にそのテーマを書き入れ、初めの一人が一番上の列の３マスに自分が思いついたアイデアを書いていく。持ち時間は一人５分間。５分経ったら自分が記入したシートを左の人に渡し、受け取った人は２段目のマスにアイデアを記入していく。そして、自分は右の人からシートを受け取り、やはり同じようにアイデアを書き入れていく。これを繰り返すことで、30分間で108個ものアイデアを生み出すことができる、というメソッドだ。

これなら、思いついても積極的に発言できないという人のアイデアも、より生かしやすくなるのでは。ドイツで開発された方法だというが、発言が苦手な人も多い日本人に向いた方法といえるだろう。また、アイデアが紙に書かれて残るので、改めて記録する必要がない点も次のアクションに活かしやすい。特別な練習がなくてもすぐに始められるこの発想法、明日から取り入れてみてはいかがだろうか。

企画　アイデアプラント
http://ideaplant.jp/
制作／販売　(株)マグネットデザイン

（後編へ続く）

NPO法人アイデア創発コミュニティ推進機構(iCON)とは

アイデア創発に必要なヒト、モノ、プロセス、環境の提供を通して、社会課題の解決を目指すNPO団体。アイデアとファシリテーションの分野で活躍する専門家たちがアイデアを生み出す様々な手法や場を広めることで、創造的でイノベーティブな社会の実現を目指している。ファシリテーターの育成や、社会課題をアイデアの力で解決するワークショップを定期的に開催している。

また、2015年9月5日には、『アイデア創発フォーラム2015』を開催。iCONのファシリテーターとともに、『考具』などの著書で知られるアイデア創出のオーソリティ・(株)博報堂の加藤昌治氏が基調講演を行なった。企業の第一線で活躍するビジネスパーソンやフリーランサーなど、感度の高い参加者が集い、会場は明るい熱気に包まれた。各種メソッドの体験、100人規模のブレインストーミングが行われるなど、ほかにはない規模の「アイデアの見本市」となった。
http://i-con.or.jp/