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問題の9割は「思考の仕分け」で解決できる!

2015年09月19日 公開
2023年05月16日 更新

鈴木進介(経営コンサルタント)

メモを使えば整理がスムーズになる

選択肢や情報を仕分けて整理する場合に、注意して欲しいことがあります。それは頭の中だけで完結させてはいけないということです。

頭が良い人ほど、無意識のうちに自分の頭脳を過信し、頭の中だけで答えを出そうとしてしまいます。しかし、頭の中だけで整理をしようとすると、知らない間にまた堂々巡りが始まります。そのため、紙に書き出して目に見える形にしてから仕分けをしていってください。

書き出した紙は、いわば第二の脳ともいえます。紙はノートではなく、メモ(コピー用紙や広告の裏でも可)をおすすめしています。なぜなら、ノートの場合は書き損じを消すのが面倒くさいことと、過去の記述に思考が影響を受けてしまうリスクがあるからです。捨てても良いメモに、さらっと頭の中にあるものを書き出し、選択肢や情報を仕分けすること。メモを使うことは、「誰でも、いつでも、どこでも」できる手軽な思考の整理術の一つなのです。

 

あらゆる問題は「仕分け」で解決できる!

頭の中を整理して問題をシンプルに捉えるためには、選択肢や情報を「仕分け」するところから始めてみてください。難しいロジカルシンキングも気合いも不要です。何か問題が発生した場合でも、リラックスして肩の力を抜いてください。そしてメモを準備して頭にあることを書き出してください。必要な選択肢や情報と不要なものを仕分けして、「本当に自分が向かいたい方向はどちらなのだろうか?」「どの選択肢が不要なのだろうか?」。

こうしてシンプル化への強い意識とセパレート思考という技術を使うことで、あなたの決断力と行動力は上がり、仕事でもプライベートでも次々と問題を解決していけることでしょう。あらゆる問題は「仕分け」するだけで9割解決できるのです。 

著者紹介

鈴木進介(すずき・しんすけ)

経営コンサルタント、(株)コンパス代表

“思考の整理家”という肩書を持つ経営コンサルタントで株式会社コンパス代表取締役。 1974年生まれ、大阪出身。25歳で起業後、「金無し、ノウハウ無し、人脈無し、経歴なし」の中、鳴かず飛ばずの状態が続くも、その後、「思考を整理すれば、問題の9割が解決している」ことに気づく。以来、思考の整理術に開眼し、10年以上にわたり研究を独自に重ねて体系化。難しい問題をやさしく解きほぐす「セパレート思考」を講演などで伝授し、累計で1万人が受講した他、支援先は100社以上になる。著書に『1分で頭の中を片づける技術』(あさ出版)や『問題解決のためのセパレート思考』(フォレスト出版)などがある。

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