2015年06月30日 公開
2024年06月27日 更新
朝起きてまずやるべきは、外出着に着替えること。パジャマのままでいると、ついダラダラしたり、ベッドに戻って二度寝したくなるからだ。
「私はベッドを出たら、42℃くらいの熱めのシャワーを浴びて目を覚まし、スーツなどシワになると困る服に着替えます」(池田氏)
シャワーを浴びるときは、柑橘系やミント系など目覚めに効くアロマオイルを床に2〜3滴たらし、そこにシャワーのお湯を当てると蒸気で浴室全体がアロマの香りに包まれて、シャキッと目が覚める。
朝から活動するには、朝食をしっかり摂るのも大事。玄米やペンネなどの歯ごたえのあるものや、きなこや海苔などビタミンB1を多く含むものを摂ると、脳が活性化される。
朝時間を有意義に使うには、「ここに来れば集中モードに切り替わる」という場所を作るのがコツ。会社近くのカフェやファミレスなど落ち着ける場所を見つけて、仕事の課題解決や企画のアイデア、将来目標などについて、一人でじっくり考える習慣をつけると良い。
朝の時間を英語学習や資格勉強にあてるなら、暗記ものは避けたい。受動的で単調な学習なので、どうしても眠くなるからだ。
「朝は例文をノートに書き出すといった、手を動かす学習のほうが頭に入りやすい。通勤電車内で勉強するときも、本を黙々と読むより、耳からの刺激があるオーディオブックを聞くほうが集中できます」(池田氏)
ただし、ビジネス誌を読むなら朝がお勧め。スキルアップや仕事術の記事を読んだ直後に職場に行くので、「自分もやってみよう!」というやる気を維持しやすく、実践につながりやすい。
始業時間の30分前には出社を。業務開始までにメールチェックを済ませ、仕事の段取りを立てれば、始業と同時にフル稼働できるからだ。他の人たちがデスクで朝のコーヒーを飲みながらダラダラしている間に、1 日のスタートから差をつけられる。
段取りを組む際に重要なのが、上司や同僚の今日の予定を確認すること。資料をチェックしてもらうために、上司の会議が終わるのを待っていたら残業になってしまった……ということは多い。こうした"指示待ち残業"を避けるためにも、自分の業務の進行に関わる人のスケジュールは朝一番で確認を。
残業を避けるには、あえて"やり残し"を作るという方法も。たとえば明日が締め切りの資料作成も、今日は8割で終わらせ、残りの2割は翌朝仕上げるのだ。夜にダラダラ作業するより、頭が冴える朝に持ち越して、締め切りまでの限られた時間で一気に仕上げたほうが質の高いものができることは多い。
また、「朝は"一人時間"を大事にすべきだが、夜は"みんな時間"を大事にしてほしい」と池田氏。会社帰りに友人や同僚と食事を楽しみながら、リラックスした雰囲気の中で、朝に勉強したことを話したり議論したりすれば、学んだ知識をより深めることができる。
「早起きして頑張ったぶん、夜はダラダラしていい。大事なのはメリハリです」と池田氏も話す通り、帰宅後は読書をしたりテレビを観たりと、好きなことをして過ごせばよい。自宅で夕食をとる場合は、寝つきを良くするために、消化が良く体が温まるものを。大量の飲酒は睡眠を阻害するが、少量のホットワインや燗酒なら安眠を促す効果が期待できる。
ただし、就寝前に忘れずにやっておきたいのが、手帳に翌朝の起床時間と「朝やることリスト」を書き込むこと。これで「必ず早起きするぞ!」という前向きな気持ちで就寝できる。
<『THE21』2015年6月号より>
<取材・構成:塚田有香>
更新:11月24日 00:05