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首・肩こりの原因になるNGな姿勢 医師が教える「猫背・巻き肩」セルフチェック

2026年06月22日 公開

吉原潔(整形外科専門医)

肩こり

首や肩のコリが続くとき、原因は首そのものだけでなく、毎日の立ち姿や座ったときの姿勢に隠れていることがあります。特に、スマホやパソコンを見る時間が長い人は、自分では気づかないうちに首や肩へ負担をかけているかもしれません。整形外科専門医の吉原潔氏による書籍『首の痛み・コリ・しびれ 自力でできるリセット法』より解説します。

※本稿は、吉原潔著『首の痛み・コリ・しびれ 自力でできるリセット法』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

不調を起こす「猫背・巻き肩」セルフチェック

よい姿勢(左)、猫背(真ん中)、巻き肩(右)

■こんな姿勢が「猫背」

背骨の上部、胸のあたりに位置する背中の骨=胸椎が、後方に強く丸まった状態です。横から見たときに、頭が体の重心線より前に突き出て、上半身が前重心になってしまいます。そのままでは前に倒れてしまうため、バランスを取ろうとして首から腰にかけてある筋肉が緊張し続け、大きな負担がかかります。

さらに、猫背とセットで起こりやすいのが「巻き肩」です。

 

■こんな姿勢が「巻き肩」

肩甲骨が前方に引き出され、横から見たときに、肩が体の重心線より前に出てしまう姿勢です。主な原因は、パソコン作業やスマートフォンを長時間使うなど、前かがみ姿勢が続くことです。

巻き肩になると、胸鎖乳突筋だけでなく、胸の前側にある小胸筋が短く硬くなり、肩を前へ引っ張ります。その結果、首から肩、背中にかけて広がる筋肉が常に引き伸ばされながら支える役割を強いられ、コリや痛みが出やすくなります。

巻き肩では「前で縮む筋肉」と「後ろで引っ張られ続ける筋肉」というアンバランスが生じるのです。

① 頭が前に出ることで、首の前側の筋肉が緊張し(猫背)
② 肩が前に出ることで、胸の筋肉が縮み(巻き肩)
③ そのバランスを保とうとして、首や肩の後ろ側に負担が集中する。

これが、猫背・巻き肩によって首や肩の不調が起こるしくみです。

 

猫背のセルフチェック

鏡やショーウインドウに映った姿、あるいは周囲の人からの指摘で、猫背は比較的気づきやすいかもしれません。

簡単にできるセルフチェックもあります。

壁にかかと・お尻の上部・背中(肩甲骨のあたり)をつけ、力を入れすぎずにまっすぐ立ってください。

・後頭部が無理なく壁につく →おおむね良好な姿勢
・後頭部が壁から離れてしまう →頭が前に出た猫背姿勢の可能性

後頭部がつかない場合、単なる猫背だけでなく、頭が過剰に前に突き出た姿勢が関係していることがあります。

 

巻き肩のセルフチェック

一方、巻き肩は自分でも他人からも気づかれにくい姿勢です。そこで、以下に簡単なチェック項目を用意しました。

いずれかに当てはまる場合、巻き肩の可能性があります。

① 壁チェック
1. 壁にかかと・お尻・背中(肩甲骨のあたり)をつけて立ちます。
2. 力を入れず、自然に背すじを伸ばします。
3. その状態で、肩と腕の位置を確認します。

・肩が自然に壁につき、腕が体の横に下ろせる → 巻き肩の可能性は低い
・背中は壁につくのに、肩だけが前に浮いてしまう → 巻き肩の可能性あり
・腕が体の横ではなく、体より前に位置する感じがする → 巻き肩の可能性あり
・無理に肩を後ろに引かないと壁につかない → 巻き肩の可能性あり

巻き肩では、肩甲骨が前に引き出され、肩全体が前方に固定されています。そのため、背中を壁につけても、「背中はつくのに、肩が前に残ってしまう」のです。

 

側面チェック

② 側面チェック(写真で確認)

力を抜いて自然に立った姿勢を、真横からスマホなどで写真を撮ってもらいましょう。その写真で、肩の一番高い位置(肩の頂点)が耳の位置より前に出ている場合、巻き肩の可能性があります。

 

バンザイチェック

③ バンザイチェック

足を肩幅に開いて立ち、腕をまっすぐ上に伸ばしてバンザイをします。このとき、横から見て、腕が耳の横まで上がらない場合や、腕が前方に流れて腰を反らせないと上がらない場合などは肩や背中がうまく使えておらず、巻き肩になっている可能性があります。

巻き肩は、「見た目」「立ち姿」「動き」を総合的に確認してはじめてわかる姿勢の癖です。

3つのチェックのうち、「2つ以上に当てはまる場合」、あるいは「どれも少し気になる場合」は、巻き肩の可能性が高いと考えられます。

 

プロフィール

吉原潔(よしはら・きよし)

整形外科専門医

整形外科専門医・フィットネストレーナー。医学博士。アレックス脊椎クリニック名誉院長。日本医科大学卒業後、同大整形外科入局。帝京大学医学部附属溝口病院整形外科講師、三軒茶屋第一病院整形外科部長、アレックス脊椎クリニック院長を経て、2024年より現職。日本整形外科学会専門医、日整会内視鏡下手術・技術認定医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会( NESTA)公認パーソナルフィットネストレーナー、食生活アドバイザー。運動療法や筋力トレーニングにも精通した医師として、多角的な診療に定評がある。トレーナーとしての信条は「ケガをしないトレーニング方法を指導すること」。50歳を過ぎてから筋トレでメタボ体型を脱し、ボディコンテストに出場、受賞歴多数。著書に『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』『疲れない、回復できる、速く・長く歩ける 体力低下を食い止める30秒習慣』(ともにアスコム)などがある。

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