2026年07月20日 公開

イラスト:ジャンクマン
Twitchを中心に活躍するゲーム配信者、ジャンクマンさん。
「レトロゲーム1000本ノック」という壮大な挑戦を掲げ、膨大な数のタイトルを遊び尽くしてきた、筋金入りのゲーム愛好家としても知られています。本連載では、そんなジャンクマンさんに、今なお色褪せない名作の数々をたっぷりと語っていただきます。
第4回となる今回は、ファミリーコンピュータからスーパーファミコンへと移り変わる過渡期に登場した、もう一つの名ハード「ゲームボーイ」にフォーカスします。当時の携帯ゲーム機ならではのエピソードについて語ってもらいました。
――ジャンクマンさんが最初に手にしたハードはファミコンだったそうですが、その次は何で遊んでいたのですか?
ジャンクマン:任天堂から1989年に発売された、ゲームボーイという携帯ゲーム機を遊んでいました。初代の白いゲームボーイですね。小学4年生の時に、誕生日プレゼントとして買ってもらいました。スーファミに出会う前は、とにかくゲームボーイで遊んでいた記憶があります。
最初のゲームボーイは単3乾電池で動くタイプでした。これが、ゲームをやっているとすぐになくなってしまうんです(笑)。後に充電式のバッテリーパックも発売されたのですが、周囲で持っているのはお金持ちの子だけでしたね。
当時は街中に「電池の自動販売機」が設置されていたんです。ゲーム中に電池がなくなると、「お母さん、ゲームボーイの電池が切れたからお金ちょうだい」と頼んでお金をもらい、近所の電池自販機まで猛ダッシュして新しい電池を買い、戻ってまた遊ぶ。そんなことの繰り返しでした。
――本体やソフトの代金とは別に、遊ぶためのランニングコストが結構かかるわけですね。
ジャンクマン:まさにその通りで、親にとってみれば、ゲームを遊ぶたびに何百円もの電池代を請求されるわけですからたまったものではありません(笑)。その結果、ある時ついに母親に「そんなにお金がかかるなら、もう売ってしまいなさい」と怒られて、ゲームボーイは売られてしまったんです。
――それは切ないですね(笑)。でも、お母様の気持ちも分かるような...。
ジャンクマン:今考えれば、地味にお金がかかるハードでしたね(笑)。
――当時のゲームボーイのソフトでは、どのような作品が印象に残っていますか?
ジャンクマン:何といっても『魔界塔士Sa・Ga』です。ジャンルとしてはRPGで、どこか大人向けな雰囲気がある作品でした。王道のファンタジーとは少し違って、SF要素が色濃く入っている世界観が面白くて。
今思えば、かなり攻めた内容でした。主人公が原子力発電所に潜入してプルトニウムを盗み出したり...。大人になってから改めてストーリーや設定を確認したのですが、「やっぱりすごい内容だな」と驚かされました。物語の最後に戦う相手が「神様」というのも衝撃的でしたね。
――プレイヤーが選べる種族は、人間に加えて「エスパー」や「モンスター」も存在しているんですね。
ジャンクマン:そうなんです。自分でモンスターをパーティに入れられるだけでなく、倒した敵の肉を食べることで、別のモンスターへと姿を変えて進化していくシステムもありました。本作はのちに『サ・ガ コレクション』として移植版もリリースされましたが、当時から非常に人気のあるタイトルだったと思います。
――他にはどのようなソフトが人気だったのでしょうか?
ジャンクマン:すぐに電池がなくなるというハードの特性も影響して、サクッと遊べるタイトルが人気だったと思います。例えば、『SD戦国伝 国盗り物語』『海戦ゲームNAVYBLUE』『ドラキュラ伝説』といったものを遊んでいました。
『SD戦国伝 国盗り物語』は武者ガンダムで遊ぶ国取りシミュレーションゲームです。ガンダムは本来ならリアルな等身のロボットですが、これは二頭身にデフォルメされたSD(スーパー・デフォルメ)ガンダムという可愛いキャラクターでした。でも、ちゃんとガンダムとしてのかっこよさは残っているんですよね。私の世代的には、本家のガンダムよりも人気があったんじゃないでしょうか。
――ジャンクマンさんは、ホラー要素のある作品もお好きだったとか。
ジャンクマン:そうなんです。子供の頃からホラー映画やホラー漫画が大好きで、ゲームでもホラーな世界感のものに惹かれていました。その筆頭が『悪魔城ドラキュラ』です。
『悪魔城ドラキュラ』は名作アクションゲームで、ファミコンの周辺機器の"ディスクシステム"専用ソフトでした。うちは親に「ファミコンがあるならもう1台もいらないでしょ」とディスクシステムを買ってもらえなかったので、友達の家で遊ばせてもらっては、そのホラーな世界観に魅了されていたんです。
そんな『悪魔城ドラキュラ』の派生作品が『ドラキュラ伝説』です。ゲームボーイで遊べるとあって早速飛びついたのですが、初代ゲームボーイの小さな画面でしたし、電池が切れそうになると画面がどんどん薄暗くなってしまって、テレビで『悪魔城ドラキュラ』をプレイしたときのようなおどろおどろしさを堪能するのは難しかったですね(笑)。ただ、アクションゲームとしての完成度は本当に高かったので、電池が切れる前に一気にクリアした記憶があります。
――『海戦ゲームNAVYBLUE(ネイビーブルー)』はパッケージを見るとかなり渋いのですが...どのようなゲームだったのでしょうか。
ジャンクマン:これは、マス目に区切られたお互いの陣地にミサイルを撃ち合って相手の戦艦を沈めるシミュレーションゲームです。元々はボードゲームが原作だったと思います。
パッケージはものすごく渋いですし、今見るとシステムもグラフィックも非常にシンプルです。一見すると「すぐに飽きそう」と思われるかもしれませんが、当時の私にはたまらなく面白かったんです。どうやって相手の軍艦を追い詰めるか、限られた情報の中で試行錯誤するのが楽しくて、のめり込んだ作品ですね。
(取材・文:THE21オンライン編集部)
更新:07月21日 00:05