
これまでいくつものコミュニティに属してきた嶋村吉洋氏。はじめてのコミュニティづくりは、どのような経緯で行われたのか。氏の著書『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』(プレジデント社)より解説する。
※本稿は、嶋村吉洋著『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』(プレジデント社)より内容を一部抜粋・編集したものです。
第1章と第2章で、コミュニティとは何か、そしてなぜ今後ますます重要になるのかについて、ある程度ご理解いただけたのではないかと思います。
次の課題は、「どのようにコミュニティに参加し、また、どのようにして自分を中心としたコミュニティをつくっていくか」という点です。
これを説明するには、私自身の経験をお話しするのが一番わかりやすいかもしれません。私は子どもの頃からコミュニティづくりを意識していました。そのせいか、就職や学校教育にまったく興味がありませんでした。
その代わりに学校では教えてくれないビジネスや経済については、できるだけ早く学びたいと考えていました。そして、自分の考えに賛同してくれる仲間と一緒に、何か事業を始めてみたいという気持ちが強かったのです。
もちろんオフィスなどはなく、集まる場所といえば、ファミレスくらいしかありませんでした。
そこで、私が本で読んだことを話したり、仕事で成功している人を呼んで話を聞いたりして、勉強会を開くことからコミュニティを始めました。
当時は今のようにネットやSNSで簡単に集客できる時代ではありませんでした。告知はほとんど口コミに頼るしかなく、集まるのは昔からの遊び仲間が中心です。
そうなると、付き合いも長く、お互いのこともよく知っていますから、コミュニティの発展には都合がよいように思えます。
しかし、実際にはそうした昔馴染みの人がビジネスに興味を持つとは限りません。私の話を何度聞いても、特に刺激を受けることもなく、遊び仲間としては最高でも、理念を共有するには距離があると感じました。これは、パートナーや家族、親友であっても、必ずしも自分の理念に共感してくれるとは限らないのと同じです。ビジネスの現場でも、よくある話ではないでしょうか。
そこで私が考えたのは、自分から積極的に外に出て新しい人と出会ったり、他のコミュニティに参加して人に会ったりすることでした。
運が良ければ、自分の考え方に賛同してくれる人と手を組めますし、そうでなくてもコミュニティ運営のノウハウを学ぶことができます。
もちろん、他のコミュニティに参加するよりも自分でつくったほうが全体を把握しやすく、勉強になる面が多いと思います。
ただ、知識がないまま始めても限界がありますし、1人で集められる人の数にはどうしても限界があります。ですから、自分のコミュニティをつくりたいと考えるなら、まずは多くのコミュニティに参加してみるのが一番手っ取り早い方法かもしれません。
私が勉強や人脈づくりのために参加したコミュニティの多くは、異業種交流会や勉強会でした。ただし、それだけではありません。
今でもよく覚えているのは、フィットネスクラブでの経験です。10代のときの話ですが、早朝から営業しているフィットネスクラブの会員になり、運動の合間に更衣室で他の会員に積極的に声をかけていました。
「おはようございます」
「私、商売で成功したいと思っています」
「もしよろしければ、仕事について教えていただけませんか?」
こんな感じです。
なぜそんなことをしたかというと、「早朝のフィットネスクラブには、成功している経営者が多く通っている」という話を聞いたからです。たしかに、健康の大切さを理解している経営者は多いですが、夕方や夜は忙しくて時間が取れません。だから運動するなら朝早くになるのだと思います。
実際、朝5時や6時に声をかけてみると、夜に行われる異業種交流会や勉強会では出会えないような、成功した経営者と知り合うことができました。
私は当時まだ10代でしたので、珍しがられて可愛がってもらえたのだと思います。その場で「頑張っているね」とアドバイスをくれる人もいれば、「事務所に来てみなよ」と誘ってくれる人もいました。
いざ事務所に行ってみると、中には少し怪しげなビジネスをしている人もいましたが、ほとんどの経営者が素晴らしい人たちでした。
私がすでにビジネスを始めていることを知ると、知り合いを紹介してくれる人もいました。若い頃に成功した人から聞いた話は、今でも自分の中で大きな財産になっています。
たとえば、
・どんなきっかけで今の仕事を始めたのか
・成功してどうなったか
・成功の要因は何だと思うか
・若い自分にアドバイスするとしたら、何を伝えるか
こうしたことを多くの人から聞くだけでも、自分の成長に大きく役立ちました。
更新:04月13日 00:05