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資産数百億円でも「幸せになれない」のはなぜ? 億万長者が最後に重視する"3つの資本"

嶋村吉洋(実業家・投資家・映画プロデューサー)

「億万長者のコミュニティ資本論」

嶋村吉洋氏は、幸せに生きるために注目すべき「3つの資本」があるという。その詳細とは何で、それらを得るためには何ができるのか。氏の著書『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』(プレジデント社)より解説する。

※本稿は、嶋村吉洋著『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』(プレジデント社)より内容を一部抜粋・編集したものです。

 

幸福に生きるための「3つの資本」

私がお伝えしたいのは、結局のところ、この先どのような時代になっても、「信頼できる仲間がいれば大丈夫」ということです。

あなたがどれだけ独自の道を選んでも、信頼できる人がいれば孤立することはないと思います。協力してくれる人も現れると思いますし、情報も仲間から自然と入ってきます。また、信頼できる人の勧めであれば、騙されるリスクはまずないでしょう。

すでに述べたように、資本主義社会で最後まで幸福に生きたいのであれば、以下の「3つの資本」が必要だと考えられます(図5)。

○社会資本(ソーシャル・キャピタル)……信頼できる人間関係やネットワーク
○人的資本(ヒューマン・キャピタル)……自分で働いて稼ぐ力
○金融資本(ファイナンシャル・キャピタル)……お金や資産

この「3つの資本」の考え方は、作家の橘玲氏が提唱するものですが、私は特に「社会資本」を重要だと考えています。仕事だけを追い求めるのは、人的資本に偏る生き方です。

たしかに、医師や弁護士のように人的資本を極めて成功する人もいますが、社会資本に恵まれず、信頼できる友人がいないというケースは少なくありません。さらに、金融資本の運用で失敗する専門職の人々も多いようです。

たとえば、不動産業界では、医師が営業マンに勧められるままに投資対象として不適切なマンションを買ってしまい、その瞬間からキャッシュフローが赤字になる、という話もよく聞きます。人的資本はあっても、情報収集の時間と人脈が足りないため、こうした失敗が起こるのだと思います。

人生には予想外のことが起こります。勤めている会社が倒産したり、重い病気になったり、突然親の介護が必要になったり―そんなとき、金融資本が不足していると、生活が一気に苦しくなることもあるのです。私自身の経験でも、父は自営業で、友人の父親は従業員が多かったのですが、皆、明るく振る舞っていても、金銭的な苦労をしているように見えました。

もちろん、金融資本だけを増やしても、必ずしも幸せになれるとは限りません。「すごい家に住んでいるけれど、孤独な人」が世の中にはたくさんいるはずです。

一方、私がよく出入りしていた山の手の富裕層の人々は、前述した3つの資本をすべて持っていました。私が「そうなりたい」と思ったのも、自然なことだと思います。

「コミュニティ資本論」

プロフィール

嶋村吉洋(しまむら・よしひろ)

実業家・投資家・映画プロデューサー

兵庫県出身。10代で起業し、現在はさまざまな分野で多角的に活躍中。投資家としては、サイバーエージェント、テレビ東京、朝日放送HD、オリコンなど数社の大株主となり、2025年9月末時点における総資産は数百億円に上る。また、ソーシャルビジネスコミュニティ「ワクセル」を発足。1,500名に及ぶコラボレーター(協力者)が参画し、100以上のプロジェクトを創出している。さらに、ワールドセールスを狙った映画製作においても、エグゼクティブプロデューサーとして関わった作品が、アメリカやヨーロッパ、韓国などの国際映画祭で受賞を重ね、最新作はネットフリックスで6か国の1位と2位、アメリカの配信で初登場第1位にランクインしている。著書に『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所刊 ※「読者が選ぶビジネス書グランプリ2025」経済・マネー部門で第1位受賞)などがある。

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