2025年09月05日 公開
様々な職種・業種のビジネスパーソンが、その取得を目指している国家資格「キャリアコンサルタント」。取得者の中には、「人生が変わった」と語る人も少なくない。彼らはどんな学びと成長を得たのか。日本マンパワーの養成講座で学んだ2人のキャリアコンサルタントに、お話をうかがった(取材・構成:石澤寧)。
製薬メーカーに勤める坂部英佳さん(34歳)が、キャリアコンサルタントに関心を持ったきっかけは、入社5年目の人事異動だった。
「希望したわけではない異動にモヤモヤした気持ちがありました。ちょうどその頃、社内でキャリアコンサルタント資格の説明会があり、自分のキャリアを見直すきっかけになるのでは、と思ったんです」
もう一つの動機もあった。専門を極めたい研究者が異動になったり、逆に、色々な研究に挑戦したい人が一つの部署に留まっていたりする場合があり、「そうしたキャリアのミスマッチの解消に役立てられないか」という思いもあったという。
一方、日用品メーカーで研究開発職を務める北村尚也さん(39歳)は、「妻のキャリア支援」が動機だった。もともと人材会社で働いていた妻は出産を機に退職。3人の子どもに恵まれ、妻は家庭生活に満足していると北村さんは思っていた。
しかしある日、「子どもを持つのは夢だったけれど、自分も仕事を持って、あなたと高め合える関係でいたかった」と涙ながらに打ち明けられたという。
「妻の気持ちに気づかなかった自分を情けないと思うと同時に、妻や同じような状況の女性を支援したいと思いました。ただ、人のキャリアに関わるにはしっかりとした専門知識が必要だと考え、キャリアコンサルタント資格の取得を決意しました」
それぞれ状況は異なっても、キャリアに真剣に向き合う必要性を感じたことが出発点となった。
講座では、キャリアカウンセリングの理論をはじめ、メンタルヘルスの知識、労働法規など様々な分野を学ぶ。理系出身の坂部さんは、「体系立った理論があり、理系の学びに通じるものを感じました。また、単なる試験対策ではなく、キャリアとは何かという本質的な理解が深まったのが印象的でした」と振り返る。
北村さんは実践的な学びに意義を感じたという。日本マンパワーの養成講座では、「問題解決ではなく成長を支援する」という考え方を基本に、受講生同士がコンサルタント役と相談者役に分かれて、実際の面談を想定したロールプレイを行なう。
「相手の話を真剣に受けとめ、肯定的に耳を傾ける『傾聴』のトレーニングを実際にやってみると、これがとても難しい。これまで自分がいかに相手の話を聴けていなかったか、ということに気づかされました。同時に、話を真剣に聴いてもらう中で、自分の悩みや価値観を言語化することができ、自己理解が深まったことも大きな収穫でした」(北村さん)
自分の価値観に気づけば、それを安易に相談者に当てはめなくなり、より謙虚に耳を傾けられるようになる。これも日本マンパワーの養成講座が特に重視している点だ。
坂部さんも、「自分自身を俯瞰的に見られるようになった」と語る。
「自分の感情の動きをメモし、振り返るようにもなりました。例えば、誰かの『〇〇ってこうだから』という言葉にイラッとしたとき、『なぜ自分はそう感じたんだろう?』と振り返ってみる。すると、私には人をカテゴリーで括ることへの抵抗感がある、ということに気づけるんです」
同様に「相手にもそれぞれの価値観がある」ことを意識するようにもなった。その結果、職場や家庭での対人関係が大きく変化したという。
「以前なら『それは違うと思います』と反論していた場面でも、『なぜこの人はこう言うのだろう?』とまず立ち止まって考えられるようになりました。そのうえで『それはこういう意図で合っていますか?』と相手の考えを丁寧に確認していくと、スムーズに解決することが多いんです」
家庭でも、「夫には夫の考え方がある」と考えられるようになり、「無駄ないざこざが減りました」と笑う。
北村さんも人間関係の改善を実感している。職場はフリーアドレスだが、後輩が隣の席に座って話しかけてくれる機会が増えた。
「自分の考えを脇に置き、相手の話を受け止めることに集中しています。自分から意見を言わずとも、『そうなんだ』『〇〇って?』と相づちや質問をすることで、相手が自分で思考を整理し始めるんです」
家庭でも、3人の娘たちから「パパは話をよく聴いてくれる」と言われるようになった。妻に対しても、「どうやったら一緒に彼女のキャリアを切り拓いていけるか」という姿勢で接することで、正社員として再就職するのを支援できたという。
北村さんはまた、養成講座で培った「傾聴力」はリーダー職にとっても非常に有効だと実感している。
「部門横断のプロジェクトや社外との協業など、多種多様な人たちと仕事をする機会が増えています。前提の異なる人たちをチームとしてまとめるには、相手の話をしっかりと受けとめ、的確な質問によって情報や考えを引き出す力が不可欠です」
実技試験対策では、受講生同士のネットワークが大きな支えとなった。
「キャリアコンサルタントの先輩方も参加するロールプレイングの勉強会もあり、縦横のつながりを活かした学び合いもできました。これも歴史のある日本マンパワーの養成講座ならではだと思います」(北村さん)
試験に合格した2人は今、実際にキャリアコンサルティングに携わっている。北村さんは人生のより早いタイミングにおけるキャリア支援が重要と考え、就活生のキャリア支援を行なうベンチャー企業に参画し、これまで350人近くの学生と面談を行なってきた。
坂部さんも副業で1on1の支援や、仕事に活かせるスキルを身につけようとしている人へのキャリアコンサルティングを担当。社内でもキャリアを考えるワークショップを企画するなど、活動の幅を広げている。
キャリアコンサルタント養成講座での学びは、キャリアを自分で切り拓く力、自己理解の深化、人間関係の改善など、様々なものを2人にもたらした。「人生が変わる学び」になったと言っても過言ではないだろう。
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更新:09月16日 00:05