今回紹介するのは、ツバメノートの「システム手帳用 リフィルシリーズ」です。
ツバメノートといえば、ノート製品を中心とした老舗の文具メーカーです。
特に、大学ノートは1947年以来のベストセラー製品であり、今回紹介する「システム手帳用 リフィルシリーズ」もその精神を受けついています。
ツバメノートの前身、渡邉初三郎商店は、1936年に創業しました。当初は文具卸を営んでいましたが、「ノートは文化を作る」との志から、独自のノート製品づくりに着手し、1947年に大学ノートを発売します。
このノートには、従来にない特長があり、現在に至るまでほとんど変わらず受け継がれています。
1.品質の良い紙
明治時代、万年筆と相性の良い、滑らかな書き味でインクの吸収も良い「フールス紙」が英国から輸入されていましたが、その後輸入が途絶え、戦後は粗悪な品質の紙が流通するようになりました。
当時の紙は、インクの吸収が悪いため乾く前にこすってしまい紙や手を汚したり、紙質が酸性であるため日焼けで劣化してしまったりと、様々な問題がありました。
これを何とかしたいとの思いから、渡邉初三郎が製紙会社に依頼して開発したのが、フールス紙の中でも特に丹念に抄(す)いた「ツバメ中性紙フールス」です。
「ツバメ中性紙フールス」は、1947年の大学ノート発売以来、改良を重ねながら綿々と受け継がれており、「システム手帳用 リフィルシリーズ」でもその書き味を楽しむことができます。
2.独特の表紙デザイン
大学ノートの表紙を見ると、独特な重厚感あふれる飾り枠がデザインされており、「大学ノート」といえばこのデザインと感じる人も多いと思います。
このデザインは、ツバメノートとは縁もゆかりもない人の手によって創られたという逸話があります。
大学ノート発売に先立つある日、渡邉初三郎商店の事務所にふらりと訪れた見ず知らずの男性が、自分は占い師であり建物に惹かれて来たこと、デザインもたしなむので提案したいと考えていることを告げました。そのデザインを渡邉初三郎が気に入って採用し、現在に至るまで変わらずノートの表紙を飾っています。
「システム手帳用 リフィルシリーズ」には、このデザインを踏襲した表紙リフィルが同梱されているので、バインダーの最初に綴じれば、システム手帳を使用する際に目を楽しませてくれることでしょう。
3.ツバメノートのロゴマーク
大学ノートの表紙には、ツバメノートのロゴマークが捺されています。このロゴマークは、「システム手帳用 リフィルシリーズ」の表紙リフィルにもしっかりと印刷されています。ロゴマークにも記されている「ツバメ」にも逸話があります。
渡邉初三郎商店が新たな質の良い大学ノートを発売した当時、「燕さん」という大層美男子の営業担当者がお客様に慕われており、大学ノートも親しみを込めて「燕さんのノート」として注文が入ったそうです。それを聞きつけた渡邉初三郎が社名を「ツバメノート」に変えることを決断したということです。
製品を愛してくれたお客様の声を参考に命名した会社名について、表紙のロゴマークを見ながら思いをはせるのも良いでしょう。
これらの特長を受け継いだ「システム手帳用 リフィルシリーズ」ですが、ユーザーが好みに合わせて選択できるようにいくつかの種類がそろっています。サイズは、ミニ6・バイブル・A5、形式は、横罫(ミニ6・バイブルは6mm、A5は7mm)・ドット方眼5mmの計6種類です。
ツバメノートファンも、ツバメノート未体験の方も、愛用のシステム手帳に綴じるノートリフィルとして、ぜひ使ってみてください。
《写真提供:ツバメノート〔株〕》
更新:01月18日 00:05