私は小学生の頃から様々な紙に触れ、書いてきました。日本、ドイツ、イタリア、フランスなどの洋紙、また一時期は日本の様々な地域の和紙を集め試筆したりしました。
その中で辿り着いた、とにかく「書く」ことに没頭できる紙、それがベラム紙、特に『ブロックロディア ホワイト No.19』です。
なぜ書くことに没頭できるのか、私の感想として2つ理由があります。
まず1つ目の理由は「裏移り、滲みがなく紙ムラが皆無」です。多くの紙は若干紙ムラがある、つまり場所によってインクが染み込みすぎたりインクを弾いたりするのですが、ベラム紙は非常にきめ細やかで紙質が均一。この特徴により紙ムラを気にすることなく筆記に没頭できるのです。
そして2つ目の理由、これはブロックロディア ホワイト No.19に限った理由ですが、「紙が大きく、方眼の線が気にならないこと」です。
何かに没頭するなら、限りなく自由な状態でなければならない。そのため紙は大きければ大きいほど良いのです。持ち運ぶことを考慮した結果私はA4サイズを選びました。
また青紫色の方眼の線を持つ通常のブロックロディアも良いのですが、ブロックロディアホワイトのグレーの線の方がより没頭できます。
1780年頃にフランスで完成されたベラム紙は、ベラム、つまり羊皮紙のような滑らかさから名付けられたと伝えられていて、フランスで、いや世界中で上質な紙として扱われています。もし店頭で見かけた際は、是非手に取ってみて下さい。
《写真提供:クオバディス・ジャパン〔株〕》
更新:12月10日 00:05