その好例となりうるのが、グーグルとアリババだ。両社はイノベーションを起こすために組織運営に工夫を凝らし、従来のピラミッド型の組織から脱却した。
グーグルは、フラットな組織に力を入れている。従来の指揮官が下で、全体を統括するピラミッド型組織では、個人個人のアイデアやクリエイティビティが生かしきれない。
それに対して、ジャズバンドのように自由な組織であれば、個人の自発的な意見も反映され、新しい音楽が生み出される。グーグルでは、このようないわば「ジャズ型組織」を目指すためフラットな組織運営を導入した。
リーダーとメンバーが一緒になって、どう結果を出すか、メンバーをどうやって成長させるかを考える。これが従来のピラミッド型組織を解消して成功した理由だ。
かつてはトップダウン体制だったアリババも、権威主義的な組織運営から脱却し、イノベーションを起こすためのフラットな組織運営を目指している。変化に対応できる組織を作るため、、創業者であるジャック・マーが、自己調整型の組織に自ら変革したのだ。
個人個人が自由に意見を言い合えるようになったことで、それまでにない新しいアイデアや手法が生まれ、アリババはますます発展していった。
あらゆるビジネスにおいて、このようなフラットな組織運営が必要になっている。現代のビジネス環境は、刻々と変化している。新しい技術やサービスが次々に生まれ、消えていく。
適応力がなければ、生き残ることはできない。そのためには、従来のピラミッド型組織での経営ではなく、フラットな組織運営が求められているのだ。
更新:11月21日 00:05