ビジネスにおいてイノベーションを起こすためのカギとなるのは「組織の形態」だ。旧来のピラミッド型組織では、社員による自由な発想を出にくいためイノベーションはなかなか生まれない。では現代の企業はどのような組織に移行していけば良いのか? 立命館大学ビジネススクール教授の山本真司氏が解説する。
※本稿は山本真司著『チームを動かす すごい仕組み』(PHP研究所)から抜粋・編集したものです。
企業において成功するためには、イノベーションを生み出す組織が不可欠だということは言うまでもない。イノベーションを生み出す組織が作られると、従業員によるクリエイティブなアイデアを生み出すことができ、企業は飛躍的に成長することができる。
ただ、多くの企業は日々の業務に追われ、イノベーションに真剣に取り組むことができていない。
イノベーションを生み出す組織の重要性は、競争激化のため、常に新しいことに取り組むことが求められるからだ。先に進むためには、まず自社や業界の問題点を見つけ、解決策を考え出すことが不可欠だ。そのためには、様々なバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集まり、アイデアを出し合う土壌が必要となる。
また、従業員が自由にアイデアを発言することで、自信を持って働くことができ、モチベーションの向上にもつながる。
例えば、スタートアップ企業のように組織が小さく、フラットに管理されているケースなら、従業員は自由にアイデアを出し合うことができる。そのため、多くの新しいアイデアを生み出し、新たな製品やサービスが開発される。Googleも基本的にフラットな構造を持ち、従来にない新しいサービスやテクノロジーの開発を行っている。
つまり、一人ひとりがアイデアを出し合い、互いに刺激し合い、高機能チームを作り上げ、イノベーションの種を育て、早期に仕組みに取り込むことがあらゆる組織に必要なのだ。
そのためには、求められるスキルや経験の多様性、従業員の意見やアイデアの自由な発言、実験や失敗を許容する文化が不可欠だろう。私は、このようなイノベーションを促進する仕組みを作り出すことが競争力のある企業を目指す上で重要だと確信している。
ここでカギを握るのが、新しい世代の登場によって、職場の環境や働き方が大きく変わっているということだ。この変革がなぜ重要なのか、その理由を考察していこう。
新世代の登場が重要な理由は、彼らが従来の世代とは価値観や考え方が異なるからだ。例えば、Y・Z世代にはワークライフバランスの重視や自己実現のための仕事選びを重視することなどが挙げられる。従来の世代と比べ、彼らの生き方は多様化しており、それに応えるために職場でも多様な働き方が求められるようになっている。
また、Y・Z世代は情報化社会で育ち、IT技術に詳しいことが多い。だからこそ、彼らは従来の方法にとらわれず、効率的で柔軟な方法を提案することができる。そのため、職場に新しいアイデアや発想をもたらすことが期待されている。
IT企業では、Y・Z世代が中心となって働くチームが多く見られる。また、コンサルティングファームでも、高いスキルを持ち合わせているY・Z世代がリーダーシップを発揮するケースも多い。
新世代の登場は、従来の枠組みにとらわれず、多様な働き方を自然と提唱し、新しいアイデアや発想をもたらすことができるという点で、職場にとって大きなチャンスだ。
新しい世代と共に働き、彼らの価値観や考え方を尊重しつつ、うまく協力していく必要がある。
更新:11月21日 00:05