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寝てもとれない疲れ...40代からは「抗酸化物質」不足に注意すべき理由

2023年07月05日 公開
2024年07月05日 更新

松尾伊津香(プロボディデザイナー)

ミドルの体の不調の原因とは?

多くのミドルを悩ませる、寝てもとれないしつこい疲労。そんな「慢性的な疲労」を解消する食事の工夫について、疲労回復専用ジムのプロボディデザイナーとして活躍する松尾伊津香氏が解説する。(取材・構成:横山瑠美)

※本稿は、『THE21』2023年8月号特集「40代からの『脳・心・体』疲労回復術」より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

活性酸素を除去する抗酸化物質を食事で摂取

抗酸化作用を持つ食べ物

「寝ても疲れがとれない」「脳が疲れている」といった症状が続く場合、体内の「活性酸素」がうまく除去できていない可能性があります。

活性酸素とは、ストレスなどに反応して体内で生成される物質。本来は免疫機能の維持に貢献する物質ですが、過剰に生成されると疲労や老化の原因になってしまいます。

これを打ち消す体内の「抗酸化酵素」は年齢と共に減っていきますので、特に40代以降は「抗酸化物質」を多く含む食材を意識的に摂ってください。

食事から摂れる代表的な「抗酸化物質」としては、ポリフェノールやカロテノイド、ビタミンCなどが挙げられます。これらを含む食材には色が濃い、香りが強いといった特徴があり、特に野菜類に豊富です。また、鶏むね肉やささみに多く含まれる「イミダペプチド」も優秀な抗酸化物質です。

 

「ベジファースト」で血糖値スパイクを防止

身体の疲れが気になる方は、「血糖値スパイク」にも注意しましょう。これは言わば、血糖値の乱高下のことです。

例えば、空腹時にパンやご飯のような炭水化物を先に食べてしまうと、血糖値は急激に上がります。するとそれに反応してインスリンが一挙に放出され、今度は血糖値が急激に下がってしまうのです。

こうした血糖値スパイクは、イライラや集中力低下、倦怠感などの大きな原因になります。糖分を大量に含む清涼飲料水や缶コーヒーといった飲み物にも要注意です。

これを防ぐには、食事の最初に消化されにくい野菜類などを食べる「ベジファースト」を心がけ、血糖値の急上昇を抑えるのが効果的です。この「ベジファースト」は、かなり生活に取り入れやすい工夫ではないでしょうか。

食事の最初にしっかり野菜を摂れば、食物繊維や抗酸化物質も自然と摂れて、内臓疲労も緩和するはず。余裕がなければコンビニのサラダなどでもOKですので、まずはここから習慣化していただけたらと思います。

 

著者紹介

松尾伊津香(まつお・いつか)

プロボディデザイナー

大学で心理学を専攻後、アメリカでヨガを学び、帰国後は銀座でヨガインストラクターとして勤務。その後、女性専門ダイエットジム「RebornMyself(旧Shapesinternational)」でボディメイクを手がけ、同社スーパーバイザーを経て、疲労回復専用ジム「ZERO GYM」のプログラムディレクターに。著書に『超疲労回復』『内臓疲労回復』(共にクロスメディア・パブリッシング)などがある。

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