ここまでの話を振り返ると、マネジャーの仕事においては「言葉」が大きな役割を果たすことがわかります。目標の共有にも、人間関係の円滑化にも、言葉の力は不可欠です。
ここ数年でリモートワークが浸透したことで、その影響力はさらに強くなっています。コミュニケーション全体のうち、メールやチャットなどの文字伝達の割合が増したことは、これまでノンバーバルな「ノリ・雰囲気」や、本人の人間的魅力でメンバーを引っ張ってきたタイプの人には、やりづらい状況かもしれません。
しかし、リモートワークは多様な働き方の一つとして、コロナ禍が去っても、引き続き活用されるでしょう。今後、マネジャーは「書く・読む」能力も携える必要がありそうです。
このように、時代や立場や状況によって、「やるべきこと」は絶えず変化します。その流れに対応し、自ら変化していける人こそ、優れたマネジャーだと言えるでしょう。
※『THE21』2022年4月号特集「リーダーになったら必ずやるべきこと 絶対やってはいけないこと」より
更新:11月22日 00:05