2021年04月01日 公開
2023年10月31日 更新
社員数70名ながら、名だたる大企業を追い越して、宮城県北部(大崎・栗原・登米エリア)で着工数No.1(2019年度)に輝く地方工務店・〔株〕あいホーム。
創業者の孫で、同社に2011年に入社し、コロナ禍の中、2020年に代表に就任した3代目の伊藤謙氏は、同社のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進してきた。その1つが、ホームページの「動画化」だ。
※本稿は、伊藤謙著『地域No.1工務店の「圧倒的に実践する」経営』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。
ホームページの中には、「会社沿革」や「自社の特徴」というページがあり、年表のようなものが書かれていて、長い文章で特徴が述べられている。
申し訳ないが、その文章はほとんどと言っていいほどお客様には読まれていない。現にわが社のホームページでもそうだった。悩みながら書いた文章でも、お客様が見やすいものになっていなければ、どれだけ立派に書いたとしても読まれない。
ただ逆転の発想で、お客様に見やすいものになっていれば読まれるということにもなる。お客様に届けたい内容であれば、見てもらうための工夫が必要だ。
「この会社はどんな会社なのだろう?」「この会社の特徴は何だろう?」と疑問を持つお客様に、動画を使ってみたらどうだろうか。わが社で早速試してみた。
社内メンバーが「会社沿革」や「会社の特徴」を動画化したことによって、驚くべき結果が出た。何と今までほとんど見てもらえなかった「会社沿革」が、動画公開をしてから200回以上も再生されてる!
動画がなかった時の「会社沿革ページ」の直帰率は97%。ほとんどの人が「会社沿革」ページを見た時に「自分には価値がない」と判断し、読まずに違うページに移っていた。直帰率とはそのことを意味している。動画化したことで、見てもらう回数が激増したのだ。
さらに平均再生率が67%になった。動画のほとんどを見てくれていることもわかった。YouTube(ユーチューブ)用語で「平均再生率」とは、動画が視聴された部分の平均割合。例えば、2人が20秒の動画を10秒ずつ見た。この場合の平均再生率は、50%となる。合格ラインは、40%と理解しておこう。
「そうか動画なら見てくれるのか!」。今なら、動画を1本50万円などとコストをかけてつくってもらわなくても、低コストで簡単につくれる。わが社が発信している動画も全て社内メンバーで編集している。
動画化への取り組みはまだまだ続く。ホームページの中に積極的に動画を取り入れていこう。
参考に、わが社で使用してきた動画のアプリケーションを紹介しておこう。
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更新:11月23日 00:05