2020年10月23日 公開
2024年12月16日 更新
モロッコで、コロナの非常事態宣言をうけた旅フーフです。
巣ごもり生活は、8か月目に入りました。
WHOの科学者によると、コロナ騒動は2022年まで続くかもしれないとのことので、次のロックダウンは海外で!という人のために、モロッコの生活費をメモします。
家賃は、家具・洗濯機付きの2DKで45,000円。
水道光熱費、使い放題のインターネットが含まれていますが、もともとはショートステイ用の民泊なので、コロナ割引をしてもらっても高いです。ベッドルームがふたつもあるし。長期滞在するなら、ほかに安い家がいくらでもあります。
食費は、ふたりでひと月30,000円。
輸入品のベーコン、チーズ、ピクルス、コーヒー豆、チョコレート、醤油を控えれば、エンゲル係数はダイエット可能です。ボクらが毎朝食べる焼きたてのフランスパンは、11円ですから。
わが町エッサウィラは小さな町なので、どこへ行くにしろ徒歩圏。馬車は25円。タクシーに乗っても80円。ほぼ交通費は不要。
歓楽街やパチンコ、競馬等がないので、煩悩代がかかりません。
先月は、実際に売り家を見に行きました。
インチキ広告だったので断りましたが、町を歩くと気になる物件がそこかしこにあります。
これとか。
これとか。
未完成のアパートメントです。
自分で室内をデザインして、DIYをしながら住んでみたいのです。
工事中に見えますが、中断中です。
多くの人は銀行の審査が厳しすぎてローンを組めないので、タンス預金にあわせて工事を進めざるをえず、しばしば工事が中断されるというわけです。
この手の「タンス預金ハウス・アパートメント」は、中南米、中東、アフリカ、コーカサス地方でよく目にするので、世界的には珍しいものではありません。
しかし今回、よくよく眺めていると、これこそがニューノーマル時代に求められるライフスタイルではないかっと思い立ちました。
工事は、コンクリートを打って1階の柱と梁を作るところから始まります。
ここでタンス預金が尽きたら、第一期工事は終了。
次にお金が貯まるまで、放置します。
雨ざらしともなれば、日本人的には貧乏を晒しているようで気がひけるかもしれませんが、大黒柱を打ち立てたのですから、胸を張って「さらし」ます。
タンスにお金が貯まったら、壁です。
アルゼンチンでは、スーパーマーケットに安いブロックが売られています。週末ごとにセルフビルドすれば、家族の絆も強くなるってものです。
壁が出来上がると、また貯金に励みます。
その間、ホームレスが棲みつかないように、入り口と窓はブロックや板で塞ぎます。
次の工事で、一気に仕上げます。
床、窓、ドアをつけて、配管、電気、照明、キッチン、トイレといった最低限の設備。
これで、「一応」の完成です。
勝手に名付けるなら、マイハウス第一ジェネレーション。
家族が引っ越して来ます。
子どもたちが、
「すごーい、新築だー!」
って走りまわる姿が目に浮かびますが、裸電球だったり、ペンキが塗られてなかったり、すでに風雪にさらされた手垢がこびりついているので、少しも新築に見えなくて不憫です。
ちなみに「最低限」に含まれなかった工事は、ペンキ塗り、天井の仕上げ、トイレの便座。ところによりシャワー。
グァテマラではトイレのドア、セネガルでは左官が後回しでした。
とりあえず住む、懐具合にあわせて住みよくする──、これが基本です。
更新:02月05日 00:05