2020年08月13日 公開
2023年03月10日 更新
メディナ(旧市街)の肉屋さん。これくらいのイケメンがたくさんいます。
軽キャンパーで、地球半周中の夫婦です。
1月下旬からモロッコの小さな町で、コロナのロックダウンを味わっています。
ある日、スーパーマーケットで食料品を買い込んでいたら、
「わたしの家で、ご飯でも食べませんか?」
モロッコ人の女性から、日本語で食事に誘われました。
彼女はMさん、妙齢後半。
フランスはパリの大学でエンジニアリングを学んだ、理系女。コロナの前までは東京で働き、天ぷら蕎麦と麦茶、日本語が好物という、大の日本びいきです。
彼女の家でモロッコの郷土料理クスクスをご馳走になり、数日後、別荘に招待されました。
別荘は、町から北へ30km。7.5ヘクタールもあるオリーブ畑の一角です。
バスケットボールコートにプール、広いリビングにサウナまである2階建て。
庭には、抱えきれないほどに大きく育ったかぼちゃ、巨大な茄子、みかんにザクロ、イチジクが野放図になり、ヤギが泣き叫び、馬が木陰で涼んでいます。
豪邸ですが、やや廃墟っぽい。
兄弟が就職して引っ越してしまい、いまでは訪れる人も滅多になく、ほぼ空き家状態とのことです。
「この家でビジネスをしたいのですが、ナニかアイデアはありませんか?」
「日本とモロッコの架け橋にしたいのですが……」
それを聞いて思い出したのが、これまで、アフリカ各地で見かけてきたインターン・ビジネスです。
インターン・ビジネスとは、ボクが勝手にそう呼んでいるだけなので、ほかに正式名称があるかもしれません。
はじめて目撃したのは、セネガルの首都ダカールです。
日本人夫婦の経営するレストランに、日本人スタッフが数名働いていました。そのうちのひとりと話をすると、実は社員ではなくインターンだというのです。
給料は一銭ももらわずに、逆に参加費を払って働いているとのこと。
変わった人もいるもんだと思っていたのですが、後日、隣町で知り合ったふたりの日本人もまた、インターンでした。
日本人の経営する輸入会社で、“お金を払って”働いていました。
参加費は、ひと月13万円くらいから。
参加費に含まれるのは、宿泊と食事にインターネット。フランス語の授業が少々と空港への送迎。飛行機代は自費です。
ボクらが見たところ、一社につきふたり以上インターンがいたので、月にして30万円近い売り上げです。
5万円もあれば余裕で生活できるセネガルですから、粗利20万円以上?
馬車。馬は辛いでしょうが、地球に優しい乗り物です。
更新:11月21日 00:05