ここで重要なのは、相手の考え方や価値観がわかる情報なのです。この「相手の考え方や価値観がわかる」ことこそ、相手のキャラクターを理解することなのです。Aの情報からは、その人が、
「やや思い込みが激しいが、状況に応じて柔軟に思考を変えることもできる。過去にはまったくとらわれず、他人からどう見られているかはあまり気にしない。でも、一度何かにハマったら、とことんのめり込むタイプ」
というキャラクターが見えてきます。名前も年齢もわかりませんが、何となく、人物像が思い描けると思います。ここまでわかれば、この人と仕事をするならどんな対応が良いのかといった対応方法が、ある程度は想像できます。
一方、Bの情報からは、この人物がどんな人なのか、わかるようでわかりません。たとえば、この「後藤さん」に新しく仕事を頼みたいとき、あなたは不安を覚えるはずです。なぜなら、どんな反応がくるか予想できないから。
そんなときに、思った以上に激しく抵抗されてしまったら、きっとあなたは「なんでこんな反応をするんだ? よくわからないな、もうこれ以上関わらないでおこう」と思うでしょう。そうすれば、その後の関係がギクシャクするだけです。
このように、雑談がおもしろい人は、雑談がつまらない人とは、まったく別の視点で情報収集をしているのです。話がおもしろいとか、口が達者とかは二の次。とにかく、「相手がどんなキャラクターか」に注視して、それにまつわる情報を集めているのです。
更新:11月23日 00:05