2017年05月03日 公開
2023年04月06日 更新
雑談は何気ないものであるだけに、「何を話していいのかわからない」「話しても続かない」という人が多い。「雑談だから、まぁいいか」で放っておいては大きな損をする。30年にわたって話し方を指導してきた櫻井弘氏に、雑談の意義とノウハウを教えていただいた。
日本人は総じて雑談が不得手だと言われます。これは、日本人のコミュニケーションスタイルが「察し型」だからでしょう。多くの言葉を費やさずに、相手の気持ちや状況を読むことを重視しているのです。
このコミュニケーションスタイルに慣れると、「馴れ馴れしい話をしていいものだろうか」「変に思われるかもしれない」などと考えすぎて、とくに内容のない雑談をすることにためらいを覚えてしまいます。
これは、裏を返すと、「雑談は目的のない会話だ」と多くの人が思っているということです。しかし、それは大きな誤解。雑談の内容そのものは確かに他愛のないものですが、「互いの人となりを知る」「親しみを持ってもらう」という明確な目的があるのです。
互いの人となりを知ることは、ビジネスではとくに重要です。相手がどんな人かわからないまま、いきなり商談をするのは、誰しも不安なものです。相手との良好な関係を構築することは不可欠なプロセスなのです。
ですから、まずはあれこれ考えすぎずに、雑談を始めてしまうことが大事。ハッキリとさわやかに挨拶をすれば、相手からも挨拶が返ってきます。これをスタート地点としましょう。
更新:11月23日 00:05