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人生最後の日に後悔しないため、やりたいことを最優先する

2019年12月17日 公開
2023年01月11日 更新

星野佳路(星野リゾート代表)

 

休みすぎると、かえって働きたくなってくる!?

9年間にわたって、毎年60日間スキーをしていることで、星野氏は、思わぬ副産物があることに気づいた。それは、休みまくると、かえって仕事の意欲が高まってくることだ。

「ここ何年か、1カ月ぐらい雪山にいると、最後の1週間は帰って仕事をしたいと思うようになりました。最初の1週間は休みに慣れる期間で、次の2週間は純粋に楽しめる期間なのですが、それを過ぎると、飽きてくるのですね。

それに『皆に忘れられているのではないか』という気持ちにもなります。そういう気持ちで帰ってくると、仕事をバリバリやろうとする気になりますよ。

散々休んで、皆さんにご迷惑をかけたので、取り戻さなくちゃいけないという思いもあります。時間を前借りしてしまったので、そのぶん返済しなくては、という気分です」

休みが取れないと嘆いている人には、先に休みを入れてしまい、「借金」をすればいい、と星野氏は勧める。

「『そろそろ仕事したい』思うまで、休んでみる。本当に自分の場所がなくなる人もいるかもしれないので、注意は必要ですが、ほとんどの人が、実は休んでも問題ないし、仕事に対する意欲が上がり、パフォーマンスも上がるはずです。自分にプレッシャーを与えるという意味でも、一度試してみてはいかがでしょうか」

著者紹介

星野佳路(ほしの・よしはる)

星野リゾート代表

1960年、長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、米国コーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了。日本航空開発(現・JALホテルズ)に入社。シカゴにて2年間、新ホテルの開発業務に携わる。89年に帰国後、家業である㈱星野温泉に副社長として入社するも、6カ月で退職。シティバンクに転職し、リゾート企業の債権回収業務に携わったのち、91年、ふたたび㈱星野温泉(現・星野リゾート)へ入社、代表取締役社長に就任。

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