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退職を後悔しないために「独立前」に必ずやっておくべきこと

2019年10月30日 公開
2023年03月31日 更新

前川孝雄(FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師)

会社は「学びの宝庫」!使い倒してから独立しよう

先日、政府が企業に対して、70歳までの雇用延長を要請し始めた。しかし雇用を延長した企業がこの先もあり続けるとは限らない。キャリアに行き詰まらないために、「独立」という選択もあるのではないだろうか。だが、会社員として働き続け、独立にあたって何をすればいいのかわからない方も多いはず。そこで、自身の失敗から退職前に準備すべきことを、41歳で独立した経営者の前川孝雄氏にうかがった。

 

独立しなくても、独立を意識して働こう

 「いざというとき、会社に頼れない」「キャリアは自分でなんとかする」。40代以下の世代は、就職氷河期やリーマンショックを経験したことから、キャリアへの危機感が強いでしょう。

 そのような危機感を持つ人は、まず転職を考えるはずです。しかし、希望通りの転職が実現するとは限りません。激しい環境変化のなか、企業がいつまで存続するかも保障はありません。

 フリーランスや起業をキャリアの選択肢に入れてもいいはずですが、独立を選ぶ人は少ない。「家庭があるから」「独立するアイデアがない」などの事情はわかります。

 それでも私は、誰もが一度は独立を意識すべきだと考えます。それによって、今の働き方が変わり、いざというときに生き残る可能性が高まるからです。

 今の会社を辞めて、また組織で働くことになっても、求められる人材になっているでしょう。その理由は、あとで説明します。

 「若い頃ならまだしも、今さら独立なんてできるのか?」という不安もあるでしょう。遅くても大丈夫。私自身、41歳で起業しました。時期については後悔していません。

 ただし、サラリーマン時代に「これをやっておけばよかった」という後悔はあります。

 では、何をしておけばよかったのか。私の体験を振り返りながら、「独立前に準備すべきこと」を考えたいと思います。

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独立の準備をした「つもり」でいた >

著者紹介

前川孝雄(まえかわ・たかお)

〔株〕FeelWorks 代表取締役/青山学院大学兼任講師

1966 年、兵庫県明石市生まれ。大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒。〔株〕リクルートで『リクナビ』『就職ジャーナル』などの編集長を務めたのち、2008 年に〔株〕FeelWorks 設立。「上司力研修」「50 代からの働き方研修」などで400 社以上を支援。2017 年に〔株〕働きがい創造研究所設立。〔一社〕企業研究会研究協力委員、ウーマンエンパワー賛同企業審査員なども兼職。
独立直後には、「700 通の挨拶状を送るも反応ゼロ」「仕事の依頼がなく近所の公園で途方に暮れる」といった挫折を味わう。そこから立ち直った経験から、近年はミドルの転職・独立・定年後のキャリアの悩み相談に乗る機会も多い。
著書は、『上司の9割は部下の成長に無関心―「人が育つ現場」を取り戻す処方箋』(PHPビジネス新書)、『「働きがいあふれる」 チームのつくり方』(ベスト新書)、『「仕事を続けられる人」と「仕事を失う人」の習慣』(明日香出版社)、『もう転職はさせない! 一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社)など多数。

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