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医学博士号&MBAを持つ医師が教える「戦略的疲労予防習慣」

2019年07月31日 公開
2023年03月02日 更新

猪俣武範(医学博士)

 

カルシウムを補給して精神を安定させる

 

 精神を安定させるカルシウムは、シラスなどの小魚で摂れます。その他、カマンベールチーズ、プロセスチーズ、桜エビせんべいなどにも含まれています。カルシウムの吸収を助ける働きをするマグネシウムには、筋肉の働きを調節する作用もあります。ワカメ入り味噌汁、玄米おにぎり、カシューナッツ、ピーナッツ、アーモンドなどに豊富に含まれます。

 

サラダチキンで疲労抑制

 強い抗酸化作用を持ち、疲労を抑制する「イミダゾールジペプチド」。渡り鳥が長距離を飛び続けたり、マグロやイワシが常に泳ぎ続けたりできるのは、この成分の作用によるものです。イミダゾールジペプチドが多く含まれているのは、鶏の胸肉やカツオ、マグロなど。密閉パックのサラダチキンもいいでしょう。

 

ランチでの「ダブル炭水化物」を避ける

 ランチ後に強烈な眠気に襲われる人もいるでしょう。それには二つの原因があります。一つは、血液が消化器官に集中して、脳に回る血液量が低下すること。もう一つは、食事中に上がった血糖値が急激に下がることです。後者については、血糖値の上昇が激しいほど、その後の低下も急激になります。ですから、「ラーメンとライス」「うどんとご飯」など、血糖値の上昇が激しくなる「ダブル炭水化物」メニューはNG。ランチは糖質を抑え、野菜を多めに摂りましょう。

 

体調が悪ければグルテンを避けてみる

 小麦や大麦、ライ麦などに含まれるたんぱく質であるグルテンのアレルギーにより、疲労感や思考力低下が起こる「グルテン過敏症」。テニスのジョコビッチ選手もその一人で、グルテン断ちをすることにより、成績の急上昇を実現しました。5人に1人が該当するので、「もしかして自分も?」と思ったら、パンやパスタ、スイーツなど、小麦粉を使う食べ物を避けてみて、体調の変化を見てみましょう。ビールや味噌、醤油も避ければ、さらにいいでしょう。

 

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著者紹介

猪俣武範(いのまた・たけのり)

医学博士

1981年、千葉県生まれ。茨城県育ち。2006年、順天堂大学医学部医学科卒業。08年、東京大学医学部附属病院初期臨床研修医修了。12年、順天堂大学大学院医学研究科眼科学にて医学博士号ならびに眼科専門医取得。12年からハーバード大学医学部眼科スケペンス眼研究所へ留学。留学中にはボストン大学経営学部Questrom School of BusinessでMBA取得。15年より順天堂大学医学部附属順天堂医院眼科助教、16年4月より病院機能管理室兼務、同年11月より戦略的手術室改善マネジメント講座助教を併任。日本の医療従事者の海外留学を支援する(一社)JGMS(Japan Global Medical Career Support)を設立。16年に(一社)IoMT(Internet of Medical Things)学会を設立し、代表理事を務める。趣味は硬式テニス。著書に『目標を次々に達成する人の最強の勉強法』『働く人のための 最強の休息法』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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