2019年05月02日 公開
2023年03月07日 更新
そんな中で、無理になりたくない人を、形だけでもと躍起になり、女性管理職を「作る」必要があるでしょうか?
この点に関しては、別の議論になりますので、今回は言及することは避けますが、会社内でのキャリアに関して上司や人事から「上を目指せ」と言われて、女性社員は疲れているようにも見えます。
もしくは、言われた通りのレールもしっくり来ないし、自分はどうしたらいいのかと悩んでいる人も多いのが現状。
特にこれからキャリアを積んでいく若手女性は、会社から言われれば言われるほど、先が見えなくなっている様子が伺えます。
私も、今でこそ管理職をしていますし、女性登用も仕事の1つとして関わっておりますが、あえて会社内において「上を目指すだけがキャリアではない」と思っています。
私は仕事柄、今まで通算で1500人以上の女性社員と接してきました。時には人事担当者として、時には女性管理職やワーママの先輩として、彼女たちの相談に乗って来ました。ほとんどが自分のキャリアに関して悩んでいるわけですが、そんな時、私は「あえて上は目指さなくていい」と伝えています。
私自身が上を目指さず、流れで今の管理職というポジションにいるのですが、「上を目指さないでいい」と特に若手女性社員に話す理由は大きく3つあります。
1つ目は、「管理職の箱数は決まっているから、目指して誰でもなれるものではない」ということです。
これは会社にもよりますが、ある程度の責任のある管理職に関しては、箱の数が決まっています。よって、「女性管理職を目指そう!」と言われても、皆が、そのポジションに就けるものではありません。これは男性でも同じことです。
会社側としては、一人でも多くの管理職候補者母集団を形成して、その中から管理職への登用をさせます。その候補者母集団に入っても全員が管理職になれるわけではないことは、理解しておく必要があります。
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更新:11月24日 00:05