2019年02月26日 公開
2023年03月10日 更新
オフィスや取引先で海外のビジネスパーソンと接することが増えた人も多いのではないだろうか。名刺交換や雑談、プレゼンなど、外国人相手だとどこに気をつけたらいいのか、ポイントとなるフレーズとともに、All Aboutビジネス英会話ガイドの竹村和浩氏にうかがった。
挨拶のポイント
「Nice to meet you.」
(はじめまして)
第一印象を決めるのは言葉よりも「握手の強さ」
外国人との初対面の際、日本人流の謙虚な物腰は不要。好印象を与える決め手は、オープンで自信にあふれた態度です。
そのポイントは二つあります。一つはアイコンタクト。欧米では、視線を逸らすと「隠し事をしている」印象になります。しっかり相手の目を見ながら「Nice to meet you.」と、目で微笑むようなイメージで挨拶を。ちなみに、学校で教わる「How do you do ?」は近年やや堅苦しい表現になりつつあります。ただし、相手が「How do you do ?」と言ってきたら合わせましょう。
もう一つのポイントは握手です。基本的に、握手しながらお辞儀をしたり、両手で握ることはしません。心がけてほしいのは、グッと強く握ること。なぜなら、握手の強さは信頼感の表れだからです。弱い握り方では、相手は「こちらとつきあいたくないのかも?」と感じます。逆に、相手の握手が弱ければ、こちらとのつきあいに消極的な印。ならばそれを跳ね返すように、グッと握ると相手の印象も変わるでしょう。
名刺交換のポイント
「Could I exchange business cards?」
(名刺交換させていただけますでしょうか?)
あえて「日本の流儀」を教えてビジネスを優位に
名刺交換は、欧米人にとってはそれほど優先順位が高くないので後回しにされがちですが、交換しないと落ち着かない日本人は多いでしょう。そんなときは、「Could I exchange our business cards?」とひと声かけましょう。お辞儀をしながら両手で受け渡しをする“日本風”も、格好の雑談ネタになります。「This is our way of exchanging cards.(これが日本流の交換の仕方なのですよ)」と言えば相手も興味を持ちますし、その丁寧さに好感を持つでしょう。相手に合わせすぎるとその後のビジネスで弱い立場になることもあります。日本人の流儀を持って堂々と交換するといいでしょう。
まずは名前と会社名を名乗ります。「○○社の△△です」ならば「I’m △△ from ○○」。ofやwith よりもfromを使うのが一般的です。次いで役職名を告げる際は「I’m in charge of ~(~の責任者をしています)」が決まり文句。この2文で、自分がどこの誰なのかをシンプルに伝えられます。
スモールトーク(雑談)のポイント
「If I may ask.」
(差し支えなければ)
「立ち入りすぎかも」と思ったら最後にひと言を
雑談では、相手をよりよく知るための質問をしましょう。例えば、部署名だけではよくわからない仕事内容を「What do you exactly do?(正確にはどのようなお仕事ですか?)」と聞けば、単なる役職名を超えた相手自身を知りたい、という姿勢が伝わります。
さらに距離を縮めるには、相手との共通点を探るのが有効。例えば「Is this your first visit in Japan?(日本は初めてですか?)」と聞いて、京都に行ったことがあるとわかったら「私も京都は大好きで」というように話を広げられます。
なお、年齢や既婚・未婚、子供の有無などは基本的にNG 質問。その他の質問でも、相手の反応を見て「この質問、立ち入りすぎかも」と思ったら、文の最後に「If I may ask.」と添えましょう。よほど失礼な質問でない限り、相手も快く「No problem.」と答えてくれます。
更新:11月25日 00:05