2018年10月16日 公開
2023年03月14日 更新
要は顧客の課題をどこまで深掘りして、その問題の本質を押さえた上で、その解決のベストチョイスとして自社商材を語れているかがポイントになる。
これはプロ野球投手の配球に例えると分かりやすい。150キロ台のストレートを投げられる投手がいたとする。
もちろん、それが彼の強みであることは間違いないが、この強みをより生かすには、150キロ台のストレートの逆の球、つまり遅い球も投げられるとグッと投球に幅ができ、強打者でも打ち取りやすくなるそうだ。
いわゆる「緩急を使う」と表現するが、150キロ台連発の後の152キロより120キロ台のカーブやチェンジアップといった遅い球の後の145キロの方が速く感じるだけでなく、極端に打ちにくくなるという。
実際に強豪の社会人チームの選手達に聞いたところ、カーブやチェンジアップといった遅い球の後の145キロをヒットにするのはかなり難しいらしい。それが150キロになるとバットにすら当たらないということだ。
つまりはあなたの商材の強みが150キロに届かない145キロだとすれば、それが150キロ台だと顧客に語ることはできない。
しかし、150キロ台のストレートだけで勝負する以上に相手に魅力的に感じさせることはできる。
そう、「緩急を使う」すなわち、顧客のニーズや課題を掘り下げ、「うちの事情に詳しい」「かゆいところに手が届く」「うちみたいな会社にピッタリな提案」と相手に思わせる段取りで商材アピールを行うのだ。
自社商材をただ語るのではなく、それによってもたらされる恩恵、利益、結果を魅力的に語るということを実践して欲しい。
ついつい私たちは営業ツールやパンフレットに記載された順番に説明したくなってしまうが、相手のニーズや課題に応えることのできる商材の「機能」や「特長」を最初に話すほうが確実に案件化率は高くなる。
顧客のニーズからして、関心があるであろうことが持参した16ページ立ての営業ツールの5ページ目に記されているとしたら、迷わずそこからスタートしたほうがいい結果をもたらす。
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更新:11月22日 00:05