2018年06月21日 公開
2022年06月06日 更新
40代だけでなく、現代では50代からの退職や転職を迫られる人も増えている。「この年代の転職は二極化する傾向にある」と指摘するのは、数々の人材の採用に携わってきた人事コンサルタントの松本利明氏。だが、華々しいキャリアがなくても、あるコツさえ知っていれば「転職の勝ち組」になれるという。詳しくうかがった。
アラフィフ(50歳前後)の再就職は厳しい……。これは、半分は事実で半分は違います。実際には、そこに激しい「再就職格差」が存在します。居酒屋やコンビニのアルバイト、ホテルの清掃業などの非正規雇用になるか、幹部として手厚く迎え入れられるかの両極端なのです。
「大企業で管理職クラスまで上り詰めたから、若い成長企業なら幹部でいけるだろう」というのも大間違いです。そのような人材は巷に溢れ返っているからです。さらに、アラフィフの場合、前向きな再就職は実は少なく、会社内での先々が見え、後輩に抜かれ、ポジションも奪われ再就職せざるを得なくなった……という後ろ向きのケースが大半。そういった人の中には、100社以上に審査書類を出したのに1通も通らなかった、ということもザラにあります。
とはいえ、ご安心ください。これまでエリートコースを歩んできたわけではない人でも、幹部として迎え入れられる可能性は十分にあります。ただ、そのためには、実績や能力の示し方を40歳未満とは大きく変えねばなりません。
私は外資系大手コンサルティング時代から24年以上にわたり、600社以上の人事コンサルティングを手がけてきました。その間、5万人以上のリストラと、6000名以上のリーダーの選抜と育成をしました。40代以上の人材だけでも、5000名を超えるビジネスパーソンの能力査定をしてきました。その結果、「アラフィフでも多くの企業から求められる人材」になるためのコツが見えてきたのです。
この経験をもとにした経産省のアラフィフ再就職プロジェクトでは、3年連続で通常の10倍以上の再就職率を達成。そのうち半分は年収アップも実現しました。ここでは、そのノウハウを明かしたいと思います。
更新:11月21日 00:05