2018年05月27日 公開
2023年05月17日 更新
「ご予算はおいくらほどですか?」……営業マンの定番ともいえる質問だが、船ヶ山氏は「それこそが大きな誤解」という。そんなことをせずとも、正確な予算を聞き出し、かつ、真の見込み客を見つける方法があるという。その「質問」とは?
あなたも経験あると思いますが、商談の中で真っ先に予算を聞いてくる営業マンがいます。これがいかにマヌケなことか、逆の立場で考えればわかると思います。
予算を聞かれた人が、営業マンに本当の予算を言うことなどありません。大概の場合、8掛けないしは半値を提示して反応を見るものです。にもかかわらず、営業に慣れていない初心者は、お客の「嘘」を見抜けず、値下げ交渉に応じてしまうわけです。
が、それはビジネスを行なううえで一番やってはいけないことです。お客に言われていちいち価格を下げていたら、信頼などあったものではないからです。さらに、言えば下がるとわかれば、「もっと価格を叩いてやるか」と悪循環を生み出すだけです。
では、どうしたら予算を聞くことなく、相手の「出し値」を知ることができるのかというと、過去に出してきた金額を聞けば、自ずと答えを丸裸にすることができます。
車を販売しているなら、過去、どのクラスの車に乗ってきたのかを聞けば、予算など聞かずとも出し値を知ることができます。エステを販売しているなら、これまでエステにいくらお金をかけてきたのかを聞けばいい。
過去、ライバルに支払ってきた金額を聞き、それが自社の商品と同じような価格であれば、簡単に受注することができます。なぜなら、その金額を一度でも払った経験がある人は、同じあるいはそれ以上の価格を支払うことをなんとも思わないからです。
しかし、これまで同じ商品にお金を払ったことがない人は違います。非常にシビアな値下げ交渉をしたのに、「結局、最後は買わない」というのはよく聞く話です。つまり、その価格帯に対し「支払う文化」があるかどうかが成否を分けるということです。
買うかどうかもわからない人に時間と労力を使う暇があれば、過去、ライバルの商品を買った人だけに焦点をあてるようにしてください。それだけで、冷やかし客に振り回される生活からおさらばです。
更新:11月21日 00:05