2018年04月06日 公開
2023年03月23日 更新
一方で営業マンにとってもはや不要なスキルがあります。レイアウトに凝った企画書・提案書を作成するスキルです。
企画書や提案書は、「相手のニーズを叶え、ネックを潰している」ことが伝われば、箇条書きでも良いのです。極論すれば、それをうまく伝えることができれば、企画書や提案書はなくてもいいと私は考えます。大事なのは体裁ではなく中身です。
にもかかわらず、企画書や提案書に膨大な時間を使っている営業マンは多いものです。私は営業コンサルタントとして、営業マンの仕事についてリサーチしていますが、多くの営業マンが商談に費やすのは1日90~120分だけ。かたや、企画書作りやメールを含めたデスクワークには200~300分も費やしています。
営業担当が、商談よりも書類作成に時間を取られていたのでは、契約が取れるわけがありません。1件でも多くの取引先に足を運び、ニーズとネックを探るべきです。
こうした時代の変化にともない、もう一つ変わらねばならないことがあります。それは営業マンの育成です。
従来は、直属の上司が自分のやり方を教えるのが一般的だったかもしれませんが、それではその人のやり方しか吸収できず、合わない場合は成果があがらないことになります。チーム全員のスキルを共有し、マニュアルを作り、営業の基礎を新人全員が学べるようにすべきです。
もう一つ、「日次CAT」というやり方もお勧めです。これは、毎日の部下の仕事について一対一ミーティングを行い、Check・Advice・Trainingすることです。
すべての取引先に上司が同行できれば、シグナルを見逃すことも少なくなるかもしれませんが、それは物理的に不可能です。ならば毎日、顧客とのやり取りを報告してもらい、その中からシグナルをピックアップし、次の一手を指導し、場合によっては勝負商談のときに同行する、といったやり方ができます。
更新:11月22日 00:05