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メールは「件名」にひと工夫すると差がつく!

2018年03月28日 公開
2023年03月23日 更新

中川路亜紀(コミュニケーション・ファクトリー代表)

中川路亜紀

言いにくいことをメールで伝えるときに使える表現

(1)お願いの表現

急なお願いで申し訳ありませんが、1週間ほどでご確認いただきたくお願いいたします。
→気を使う相手には、「ご確認いただくことは可能でしょうか」など、遠慮を含めた言い方に。

誠に厚かましいお願いではございますが、なんとかご協力いただきたく、平にお願い申し上げます。
→「平に」は、平身低頭している様子を表現する言葉。

☆お願いの文末表現、下にいくほど遠慮がち
お送りください。
お送りください(いただき)ますようお願いいたします。
お送りいただきたくお願い申し上げます。
お送りいただけましたら幸いです(幸甚に存じます)。
お送りいただけますでしょうか。
お送りいただくことは可能でしょうか。

(2)交渉の表現

取引条件についてご相談したい点があり、ご連絡いたしました。
→提示された取引条件では不都合がある場合、このように切り出すとよい。

見積もりについては了解いたしました。スケジュールについては、もう少しご相談させてください。
→条件のうち、合意できる部分とできない部分を分けて書く。

これはご相談なのですが、思い切って新機種に交換していただくという方法もございます。
→「これはご相談なのですが」という表現で、「強制ではありません」というニュアンスが伝わる。

(3)催促の表現

期日が過ぎましたが、お進み具合はいかがでしょうか。
→締切を過ぎてから催促する場合だが、このいい方ならあくまで確認するニュアンスになる。

明日はラフデザインを出していただく予定になっております。楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。
→締切の前に、念を押すメールを送る場合に使える。

本日中に企画書をいただけない場合、申し訳ありませんが、企画会議への提出を見送らざるをえません。
→催促を重ねてきたものの間に合わないかもしれない、というときの最後通告。

 

《『THE21』2018年3月号より》

著者紹介

中川路亜紀(なかかわじ・あき)

コミュニケーション・ファクトリー代表

1956年、兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社勤務を経て、98年にコミュニケーション・ファクトリーを設立。ビジネス文書、メールなどのビジネスコミュニケーション関連の企画・著述・講演活動を行なっている。『ビジネスメール文章術』(ダイヤモンド社)、『あなたのメールは、なぜ相手を怒らせるのか?』(光文社新書)など、著書多数。

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