2018年01月05日 公開
2018年04月17日 更新
ボツワナは西アフリカのように、汚れた服を着ている人はいません。みなさん身なりがいいです。カメラを向けるだけで、笑いまくる陽気なボツワナ女性。
2018年、新春。
世界一周13年目に突入する軽キャンパー・バガボンドです。
今年から、日本を目指して走ります。
東京オリンピックまでに、鳥取県の境港にたどり着きたいものです。
「妻とは別れません!」
ボツワナが独立する前のことです。
留学先のイギリスで、保険会社に勤める白人女性と「勝手に」結婚したボツワナの王子さま。
お隣のアパルトヘイト華やかなりし南アフリカが猛反対し、イギリス議会を動かして「王位継承権を捨てねば、帰国はさせん!」と、究極の選択を迫ります。
実家に結婚の報告をしたら、隣の家が町内会を通じてお家断絶を迫ってきたようなものです。
あろうことかこのボツワナ王子さま、王様という地位を捨てて、奥さんを選んだのです。
バカじゃないの?って言いたくなるくらい、素晴らしい殉愛!
心の底から真似したいとは思いませんが、真似できることじゃありません。
お金で買えない愛があるかもしれない世の中ですが、経年変化のない愛はないのですよ、と、今年、結婚20周年を迎える我輩の説教はどうでもいいとして、一般市民として帰国した元王子は、国を取り戻すべく議員として復活します。
政党を立ち上げて独立運動に邁進。
たった10年でボツワナを独立させて、初代大統領として返り咲いたのですから、さすがオックスフォード大に留学しただけのことはあります。
そして独立の翌年、奇跡が起こります。
牛しか産業のなかったアフリカの最貧国ボツワナで、ダイヤモンド鉱脈が発見されたのです。
しかも世界最大級。
誠に僭越ながら、スイートテンダイヤモンドの奇跡と名付けてみました。
そんじょそこらの大統領なら、まずは国中に自分の肖像画と銅像を祭りたて、美味しい利権は親族や腹心の友に分け与え、世界一高いビルを建て、終身大統領として法律を変え、気づいたら奥さんの靴が銀座の靴屋より在庫を取り揃えていたりするものです。
しかしさすがオックスフォード大学。棚からぼた餅的売り上げを教育やインフラに使います。
21世紀の今、その教育が活きていました。
小さな商店が一軒しかない、そうとう辺鄙な田舎へ行っても、
「ジュースが飲みたいから、10ボツワナプラ(113円)くれ」
「ビールの大瓶を買うから、15ボツワナプラ(170円)くれ」
目的と見積もりを明確に提示した物乞い。
滲み出る学に感心しつつもお金は一銭も払わず、親指を立てて「いいね!」しときました。
元王子の慈愛に満ちた政策は、他にもあります。
白人を妻に娶っただけあって、隣のジンバブエのように白人を追い出したりしません。
黒人と白人の融和を図ります。
そして、白黒合いまみえるボツワナの象徴として、国獣にシマウマを指定するあたり、元王子さま、おシャレです。
シマウマの縞模様は、病気の元となるツェツェバエ避けというのが有力です。サバンナではシマウマ模様ほど目立つものはないので、肉食動物の目くらましというのは間違いですね。
更新:11月22日 00:05