2017年12月05日 公開
2018年01月05日 更新
町のいたるところにいる、野良イボイノシシ。前足を曲げないと芝生が食べられない、構造的欠陥。
この限りなく冤罪に近い罰金を払わされたのが、つい先日、国軍のクーデターで大統領が辞任したジンバブエのことです。
100,000,000,000,000ジンバブエ・ドル紙幣という、読むことすら難しいお札を発行した国です。
数々のハイパーインフレ伝説を打ち立てたジンバブエですが、大統領のムガベ氏は決して怠けていたわけではありません。
9つの学位を持ち、通信教育で経済学修士も取得したインテリ大統領。怒涛のインフレに対し、次々と3本の矢を放ったのです。
紙幣の大量印刷と価格統制、そしてデノミ攻撃。
残念ながらムガベノミクスはひとつも的に当たらず、自国の紙幣を廃止するというこれ以上ない結果に落ち着いたわけですが、何かにつれ、ちょっとピント外れなのがジンバブエです。
宿のキッチンに、可愛らしいピント外れが3つありました。
ひとつは、ワインラック。
30本くらいワインが並べられる、立派なものです。
無理すりゃ卓球ができるぐらいキッチンは広いのに、わざわざガス台の斜め上に永久ネジ止め。
You、どうしてそこに?
鍋を火にかけるとワインまで茹りそうな絶妙な位置具合で、日中は陽当たりが最高です。
ワインラックの左下にあるコンセントもまた、絶妙な場所です。
ガス台より25cmほど高いのが、味噌。
プラグを挿すと、コードがコンロの火の上あたりを横切らざるを得ず、鍋を火にかけると、コンセントまで燃える仕掛けなのです。
ガス台の上の換気扇は、存在理由のよくわからない換気できない換気扇。ダクトがありません。
吸い取った空気は天井の手前で排出するだけという、扇風機仕様。
つい最近まで外で炊事していたので、まだ「換気」という言葉がないのかもしれません。
読み上げるのも難しかった世界一の高額紙幣は、今ではお土産として復活しています。
当時25US$の価値しかなかった100兆ジンバブエドルは、お土産なら10US$。ネットなら100US$以上に高騰。
紙くずになったお金が売り物になるのですから、ピント外れな経済効果です。
国境の青年。まとわりつくだけでチップをゲットする、凄腕です。
更新:11月26日 00:05