2017年11月06日 公開
2023年01月30日 更新
昔はそれこそ毎月のように買っていた「時刻表」ですが、最近はネットの発達もありとんとご無沙汰に。そんな矢先に飛び込んできたニュースがありました。
それが「JTB時刻表、50年ぶりに地図を改訂」。
時刻表の地図とは冒頭に載っている、地図上に路線と駅が配置されたあれです。売りは、
・ユニバーサルフォントを使うことで見やすく
・私鉄の駅まですべて網羅
ということだとか。
早速、買ってみることにしました。
ただ正直、時刻表の地図ってどんなものだったのか、というと、そこまで厳密には覚えていません。見ただけで違いがわかるのか……と懸念していたのですが、開いてみたら一目瞭然でした。
何というか、とにかく「歪んでいる」のです。
とくに北海道、普通の地図ではちょうど蛇口のように下(南)を向いている渡島半島が、思い切り左に向かって鎌首を持ち上げているのです。妙に凶暴に見えます。
また、九州や四国も「膨張」している感じです。これは、私鉄の駅まで全部入れることになったため、そうせざるを得なかったのでしょう。
確かに、地図としての美観は損なわれていると思います。
ただ、そもそもこれまで時刻表の地図は、「JR重視」「私鉄軽視」のものでした。JRというよりも国鉄時代の名残で、JRの線路は太く、私鉄の線路が細いというのがデフォルトで、私鉄に関しては駅も端折られていたわけです。
ですが実際には、私鉄だからJRより地位が低い、ということはないわけで、線路の幅だけ考えれば、むしろJRより広い私鉄もある(阪急とか京急とか)。
さらに近年は、新幹線ができたことでJRの並行在来線が私鉄化(第三セクター化)されたりと、私鉄とJRの区分もあいまいになりつつある。
ていうか、そもそもJRだってもはや私鉄なわけです。
つまり「鉄道に貴賎なし」ということ。
JTB時刻表の改訂は、そんな流れに沿ったもの……かもしれません。
個人的には、JRと私鉄の線の太さもまた、統一してもいいのではないかと思います。かなり地図のイメージが変わると思いますよ。
執筆:Y村
更新:11月22日 00:05