2017年09月08日 公開
2023年03月23日 更新
本日発売の「THE21」2017年10月号は「モチベーション」特集。どうしてもやる気が出ないときに即!効果が出るさまざまな方法を紹介しています。
以下、本特集の「はじめに」を掲載します。
「どうしてもやる気が出ない」……誰しも、そんな日はあることだろう。それが、たまになら仕方がないが、ほぼ毎日のようにそう感じているとしたら問題だ。
しかし最近、ほぼ毎日「やる気が出ない」と感じている人が増えているように思えてならない。とくに40代前後の中間層に、そういう人が多くなっているようだ。若い頃のようなパワーが出なくなる一方で、仕事もマンネリ化してくる。自分のビジネス人生の先が見えてくることもあり、何を目標にしていいのかわからない……。そうしたことが要因だと言えるだろう。
ただ、より根深い問題もある。それは「会社や上司の問題」。目先の数字にしか興味のない社長、自分たちの保身だけを考える役員、そしてそれを黙認する上司たち……そんな状況下においては、自分が頑張れば頑張るほど、彼らを助けることになってしまう。「頑張りたいのに頑張れない」という思いを抱いている人も少なくないようだ。
それでも、右肩上がりの高度成長時代なら、我慢していれば給料や地位が上がっていくことで、モチベーションを保つこともできただろう。だが、それはもはや期待することはできない。結局、自分のモチベーションは自分で管理するしかないのだ。
逆に言えば、その方法さえ会得してしまえば、どんな状況になったとしても安定したパフォーマンスを上げることができる。モチベーションのコントロール法は、これからのビジネスマンにとっての必須スキルと言えるのだ。
本特集では20人以上の識者の方々に、「やる気」「モチベーション」を高めるための方法についてうかがっている。さまざまな方法を紹介しているが、大きく分ければ「物事の捉え方を変える」アプローチと、「物理的、身体的な側面からやる気を高める」アプローチに分けられるだろう。
前者については、経営者、スポーツ選手、脳科学者などさまざまな分野の識者たちに、自身の経験を踏まえつつ、なるべく論理的かつ科学的見地に基づいた方法を伝授してもらっている。単なる「精神論」ではない、科学的なモチベーションアップ方法になっているはずだ。
そして見逃されがちなのが後者の「物理的、身体的なアプローチからやる気を高める」方法だ。心と身体の状況は密接に絡み合っている。だからこそ、身体を整えることで心も整い、やる気を高めることも可能になるのだ。このテーマについては主に第3部にて「マインドフルネス」や「フィットネス」などの形で取り上げている。
意外なところでは、「男性の更年期」の問題がある。ひょっとしたら自分の身体機能の低下がやる気の低下につながっている可能性もある。
さらに、中間管理職世代にとっては、部下や後輩のやる気をどう高めるかも重要な課題だ。これについては第2部にて、その方法について取り上げている。
最近「仕事のやりがいが見つからない」という人が増えている。仕事にやりがいが持てないのは会社の責任でもあるが、それを嘆いていても始まらない。自分の意識と身体を切り替えることで、仕事をやりがいのあるものに変え、ぜひ、モチベーション高く仕事をして成果を上げてもらいたい。
脳科学者の池谷裕二氏によれば、人は「最初の第一歩」を踏み出せば、自然とやる気が高まるという。気が乗らない仕事でも「ファイルを開いてみよう」「企画書のタイトルだけ書こう」など、まず「着手」することで、芋づる式にやる気が高まる。
「地球儀を眺める」「お城に上る」……本特集にご登場いただいた方々の「モチベーションのスイッチ」はさまざまだった。方法はなんでもいいが、「これをすればやる気が出る」と、自覚的にそのスイッチを活用することが大事。
「机からボックスを出し」「ボックスから資料を取り出し」… … といった「アクション数」が多いと、つい面倒に。「よく使う資料はすぐ取り出せるように」「出張道具はつねにカバンに入れておく」などアクション数を減らす工夫を。
人の身体の状態と心の状態は密接に関係する。とくに気を付けたいのが「姿勢」。姿勢が悪いと、それだけで精神状態が悪化し、やる気も上がってこないのだ。「やる気が下がっているな」というときほど、正しい姿勢を意識してみよう。
かつてあんなにつらかったのに、今思えば「大したことはなかった」ことは多いもの。同様に「時間軸」をずらし、今という時点を未来から眺めてみると、困難な仕事も将来の成長につながると捉えられる。
……6以降は全国書店・ネット書店で発売中の「THE21」2017年10月号「やる気(モチベーション)を自在に引き出す20のコツ」を!
更新:11月25日 00:05