同社では、毎月の全社員の残業時間をランキングしている。基本的に残業している社員自体が少ないが、それでも毎月行なうのは、「二度と長時間労働の会社に戻らない」という決意の表われでもある。
「残業の理由は必ず確認します。イベントなど、突発的でやむを得ない理由もあります。しかし、残業が慢性的に続く場合は、都度、仕事の棚卸しをして整理。少しでも忙しいとき、『1時間くらいいいかな』と残業する社員が増えれば、残業を容認する空気が生まれます。そうなったら最後、残業文化は瞬く間に広がります。だから、今は残業ゼロでも、安心はできません。
なお、当社では新人については残業を許可しています。仕事を覚えるには一定の時間がかかるため、成長のために許可しているのです。それでも、20時には誰もいませんが(笑)」
「これからは男性にとっても、残業ゼロは目指すべき価値がある」と岩崎氏。
「共働き家庭が増える中、奥さんが出産・育児で大変な時期にご主人が協力してあげられなければ、家族は幸せになれません。働く人が仕事も家庭も幸せであるために、男性も早く帰れる社会になってほしいと思います。
どんなことも、背に腹は代えられない状況になれば達成できるもの。残業ゼロも、本当に必要だと思えば、実現に向けてやれることは多々あるはずです」
(『THE21』2017年8月号特集「1時間以上早く仕事が片づく!すごい時短術」より)
更新:11月25日 00:05