2017年06月26日 公開
2023年04月06日 更新
職場において、コミュニケーションしやすい環境作りと並行して、固定観念や先入観にとらわれず自由に発想することもミスを防ぐ重要な手段です。
たとえば、ミス防止策としてよく挙げられる「ダブルチェック」。「人を変えて、2度確認をすること」と認識されていますが、これはあまり意味がありません。2人でチェックすると、1人目は「あとでもう1人がチェックするから安心だ」と他人任せにし、2人目は「すでに一度チェックしているから、間違いはないだろう」と気を抜いてしまうのです。
また、1人がミスに気づかなくても、もう1人はミスを見抜ける可能性が高いかというと、そういうわけでもありません。人間は誰でも同じような勘違いをすることがわかっており、チェックする人数だけ増やしても、人間がチェックする限りミスはなかなか見抜けないのです。
有効なダブルチェックは、1人が責任を持ってチェックし、その人の行動をチェックするためにもう1人が“突っ込み役”になることです。
「なぜこの数字なんですか?」「これで正しいのですか?」といった突っ込みに対して、もう一方はその理由を説明しなければなりません。その過程で曖昧さや思い込みが排除され、ミスが発見されやすくなるというわけです。
たとえば、航空業界では現在、機長と副機長による相互チェックを奨励しています。操縦している人を操縦していない人が観察し、「その行動はなんのため? それでいいのか?」と問い正し、操縦に間違いがないか確認をとるのです。
更新:11月25日 00:05