2016年11月16日 公開
2023年05月16日 更新
みなさん、それぞれ工夫して両立しているのですね。ところで、最初にリーダーを打診されたときはどうでしたか? また、今どう思っていますか?
Mさん 正直、最初は荷が重いなと。でも、1人で生み出せる成果は限りがあるし、ちょうど社内でも女性活躍推進のプロジェクトが発足していたので、今がチャンスかなと考えるようになりました。今は、女性としての素質も活かしながら仕事の結果も出せるようなリーダー像を会社から期待されているように思います。
Rさん 私は、打診されたとき「やってみよう」という気持ちが大きかったです(※7)。ベンチャー企業で社員の平均年齢も若いから“先例”は私たちが築いていく立場にあります。裁量権があるからこそ自由に自分らしい働き方ができ、女性でも仕事を楽しみながら管理職になれるという姿を後輩や部下に見せていければと思っていますね。
Kさん 本当にそう思います。私は、仕事と子育てを両立するには、時間の不規則な現場より、デスクとして自分の働く時間をマネジメントしやすい立場になることはメリットでした。
実は私の部署では、子供を産んだ女性が約10年ぶりで。しかも10年前の先輩は、現場のプレイヤーとして働きながら、親やシッターさんをフル活用して、食事もまとめて作って……というスーパーウーマンで、とても私には真似できない。尊敬するけれど、それは私たち世代の目指す働き方とは少し違うかもしれません。それほど無理をしなくても、やりたい仕事、目指したいプライベートの両立ができる人材が後輩たちのロールモデルになるのではないかと思っています(※8)。
私自身、まだその域には達していませんが、私が諦めてしまうと、後輩たちが「やっぱり無理なのか」と思ってしまうと思うので、これからも女性リーダーの働き方を模索していきたいです。
女性リーダーとして自分のことだけでなく、あとに続く後輩のことも考えているみなさんの姿は大変参考になります。本日はありがとうございました。
【プロの解説&アドバイス】
【解説&アドバイス】
山本幸美(やまもと・ゆきみ)
[株]プラウド代表取締役社長
広島県生まれ。大学卒業後、[株]リクルートなどで営業職として勤務。2004年、営業・リーダー育成、女性活躍推進、ワークライフバランス事業などを展開する[株]プラウド設立。著書に、『「あの人についていきたい」といわれる一生使える「女性リーダー」の教科書』(大和出版)など多数。
《取材・構成:麻生泰子(座談会)》
《『THE21』2016年11月号より》
更新:11月22日 00:05