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内気なトップセールスが教える「グッズ活用」雑談術

2016年09月29日 公開
2023年05月16日 更新

渡瀬謙(サイレントセールストレーナー)

 

ペン

 筆記用具はビジネスシーンには必ずあるグッズ。相手が話題にしやすいようにネタを仕込んでも、あまり不自然ではない。

「私の場合、たとえば出版関係の方と会うときには、消せるペンの『フリクション』を持っていきます。この業界に使っている人が多いからです。相手が年配の方だったら、今どき珍しい万年筆をあえて持っていくこともあります」

 業界や職種などに合わせて、相手に親しみのあるグッズをさり気なく使ってみるのは一つの手だ。

 

手帳

 渡瀬氏が愛用しているのは『ほぼ日手帳』。

「使っている人が多いだけでなく、人それぞれに使い方にこだわりがある手帳ですから、『どういう使い方をしていますか?』という共通の話題が生まれます」

 たとえ自分では使っていなくても、相手の使っている手帳を見て、それが何かわかれば、「○○の手帳ですね」と話題を振ることもできる。人気の手帳ベスト3くらいはチェックしておいてもムダではない。

 

タオル

 渡瀬氏はいつも「今治タオル」を持ち歩いている。

「肌触りや吸水性が他のタオルと明らかに違うのはもちろんですが、知っている人が多く、話題にしやすいのです」

 今治タオルには有名な認定マークがついているので気づかれやすいし、またメディアでも取り上げられることが多い。だから雑談ネタになりやすいというわけだ。

 気温が上がっていき、汗をかくことが多くなる季節に重宝しそうだ。

 

腕時計

 時計好きで、スイスの名品・IWCを愛用していた渡瀬氏。だが、「残念ながら、雑談のときに突っ込まれたことは一度もありません(笑)。こちらで雑談のネタを用意していっても役に立たない、という良い例ですね」とのこと。

 だが、マニアとして培った知識があるので、相手が珍しい時計をしていればすぐに気づいて話題にすることはできる。グッズへのこだわりは、自分のネタを仕込むためではなく、相手が持っているグッズに気づくために活用すればいいのだ。

 

著者紹介

渡瀬 謙(わたせ・けん)

サイレントセールストレーナー

〔有〕ピクトワークス代表取締役。〔株〕リクルート(現・〔株〕リクルートホールディングス)で異色な「無口な営業スタイル」で入社10カ月目で営業達成率全国トップになる。1994年に独立し、内向型で売れずに悩む営業マンの育成を専門に、全国でセミナーや講演などを行なう。500件以上の営業指導経験から、独自の教育法やトーク立案、営業マニュアル作成にも定評がある。『「内向型の自分を変えたい」と思ったら読む本』(大和出版)、『本音を引き出す「3つの質問」』(日本経済新聞出版社)、『トップセールスが絶対言わない営業の言葉』(日本実業出版社)、『超一流の相手にしゃべらせる雑談術』(PHP研究所)など、著書多数。

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