2016年06月13日 公開
日本の英語教育が変わりつつある。単に読み書きができるだけではなく「聞く・話す」を含めた「4技能」が求められるようになっているのだ。だが、従来の学校教育では、「聞く・話す」能力を磨くには限界がある。
そこで注目されているのが「フィリピン人講師」なのだという。その理由はなぜか。フィリピンの可能性にいち早く目をつけ、7年前から事業を展開している藤岡頼光氏にお話をうかがった。
2014年の有識者会議で「グローバル化に対応した英語教育改革5つの提言」がまとめられ、その中には「グローバル化の進展の中で、国際共通語である英語力の向上は日本の将来にとって極めて重要である。アジアの中でトップクラスの英語力を目指す」と明確に書かれています。
そうした流れを受け、教育現場でも大きな変化が起こっています。2年前に教育要項が変わり、大学受験に英語の「4技能」が重要視されるようになったのです。いわゆる「読む」「書く」「聞く」「話す」です。
読む、書く、聞くは今までの英語教育でも問題ありませんが、「話す」能力を鍛えるためには話す相手が必要です。クラス40人の生徒が一斉に話しても聞くことができないですし、一人ずつ話した場合いくら時間があっても足りません。
その結果、現場で注目されてきたのが、フィリピン人によるマンツーマンレッスンです。
QQEnglishが入居するビル外観
私は11年前の2005年に40歳という年齢ながら、ゼロから英語を学ぶためにフィリピンに生徒として語学留学をしました。
その当時は「オンライン英会話」という概念もなく、韓国人のために作った韓国系の語学学校しかありませんでした。しかし、さまざまな不自由さがありながらも、留学とスカイプの英会話を組み合わせて学ぶことで約10か月で英語が話せるようになり、フィリピン英語の無限大のポテンシャルを感じました。
そして2009年、既存の英会話学校とはまったく違う学校を作るべく、日本人として初めてフィリピンのセブ島で英会話学校「QQEnglish」を設立したのです。
それから7年という歳月を経て、現在では留学者数は年間約5000人、オンライン英会話は約1万人の人たちが学ぶフィリピン最大の英会話学校にまで成長しています。
以前はビジネスパーソンや年配の生徒が多かったのですが、最近は学校でも英語を話すための授業として、フィリピン英語の導入が次々と進んでいます。まさに日本で英語教育の革命が起こっていると言っても過言ではありません。
更新:11月22日 00:05