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女性に優しい会社の時間術とは?

2016年04月13日 公開
2022年10月25日 更新

〔株〕ランクアップ

社員ほぼ全員が定時「前」に帰っています

ランクアップ

社員のほとんどが女性で、約半数がワーキングマザー。そして、定時前にほとんどの社員が退社する。にもかかわらず、売上げは増加の一途。2015 年度には、わずか43 人で年間売上げ約75 億円を記録したのが、化粧品メーカーのランクアップ。なぜ、短時間でこれだけ効率よく仕事ができるのか。同社代表取締役・岩崎裕美子さんとカスタマーサービス部マネージャー・上山由紀さんに聞いた。

 

工夫1 社長が率先して帰る

 ランクアップの定時は8時半から17時半まで。しかし、社員のほとんどは、定時より前の17時には退社するという。

 上山 弊社には、「業務が終わっていれば17時で帰っていいよ制度」があり、社長の岩崎も17時でいなくなってしまうからです(笑)。それまでに大事な案件は済まさなくてはならないので、自然と集中して仕事をすることに。残業する日もありますが、19時ともなると、誰も会社には残っていません。

 以前はもう少し残業もあったというが、今のように「徹底的に残業を減らす」ことにこだわるようになったきっかけは、自身の出産と東日本大震災だったと、社長の岩崎氏は言う。

 岩崎 当初は、9時から18時が定時でした。しかし、自分の出産を機に、社員の残業削減に力を入れていきました。そして、東日本大震災後にサマータイムを導入し、30分定時を早めることに。当時は、電力不足で節電を余儀なくされていたこともありますが、当社は女性社員が多いので、なるべく早く社員を帰してあげたかったのです。

 ただ帰れと言っても帰りにくいでしょうから、私も率先して5時に帰るようにしています。それに当社は17時まで働いても17時半まで働いても給料は一緒という仕組みにしています。だったら、早く帰ったほうが得ですよね。

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