2016年04月04日 公開
2016年04月04日 更新
――「プロポーズなんて照れくさい」と考える人もいると思いますが、やはりきちんと言葉で伝えることは大切なのでしょうか?
須野田 プロポーズは結婚の原点であり、「他の誰でもなく、あなたを選んだのだ」という意思を初めて示す瞬間です。そのときの印象は、一生、強烈に残ります。だから、結婚後にケンカをしても、プロポーズをしてくれたときの相手の様子を思い浮かべれば、「あの人は私を唯一の人として選んでくれたのだ」とお互いの愛情を確認できる。プロポーズの記憶は、一瞬で夫婦の気持ちを元に戻す効果があるんです。
桂 自分の気持ちを言葉にするのには、けじめをつける意味もあります。「プロポーズをする」「婚約指輪を渡す」「結婚式を挙げる」といった1つひとつのことにけじめをつけられる人は、結婚生活においても、約束事をきちんと守ります。私もたくさんのカップルを見てきましたが、プロポーズするという段取りで手抜きをする人は、他のことも適当にすませがちな傾向があります。まさに「一事が万事」ということでしょう。
須野田 私の会社は今回から「プロポーズの言葉コンテスト」に協賛させていただくのですが、それも、やはり結婚においてプロポーズは重要なものだと考えたからです。それに、受賞した言葉を見ながら、「今の時代はこんなプロポーズもありなんだな」と皆で考えるのは楽しいですよね。
桂 そうですね。先ほどは女性のプロポーズを紹介しましたが、男性からのプロポーズも素敵ですよ。第4回の最優秀賞は「ボクに毎朝、お味噌汁を作らせてください」。「作ってください」じゃなくて「作らせてください」というのが可愛いでしょう(笑)。
須野田 これから結婚する方はもちろん、結婚して何年も経つカップルが、何かの節目に改めてプロポーズの言葉を贈るのも素敵です。毎年、結婚記念日にプロポーズの言葉をカードに書いて渡せば、それだけで、女性はまた1年、幸せに過ごせますから。
桂 「6月の第1日曜日」は「プロポーズの日」なんですよ。ジューンブライドにちなんで1994年に私が制定したものですが、これをバレンタインデーと同じくらい浸透させたい。そうすれば、なかなか結婚に踏み切れない人も、「今日は『プロポーズの日』だから、思いきって彼女に伝えてみよう」と考えてくれるようになるでしょう?
須野田 素晴らしいですね! 少子化にしろ、財政問題にしろ、日本が抱えている問題に根本から応えられるのは、結婚する人を増やすことだけ。ぜひ、男性も女性も、もっとプロポーズに対して積極的になってくれたら嬉しく思います。
《取材・構成:塚田有香 写真撮影:長谷川博一》
更新:11月23日 00:05