2016年03月01日 公開
2023年05月16日 更新
洋画を教材として使うときは、1度は日本語で観たことがあり、ストーリーや印象的な場面などの内容が頭に入っているものを選ぶといいでしょう。それを、英語字幕を表示させながら、繰り返し観るのです。最初は難しいかもしれませんが、英語字幕と照らし合わせながら聴くことで、だんだんとわかるようになってくるはずです。
英語には、独特の発音のルールがあります。たとえば、『スパイダーマン』の主人公はピーター(Peter)というのですが、実際には「ピーラー」に聞こえるはずです。「母音に挟まれたtの音はrの音になる」というルールがあるからです。これは、ネイティブは自然とやっていること。英語字幕をチェックしながら文字と発音されている音とを一致させていくことがとても重要です。
洋楽を教材に使う場合も、洋画と同様に、歌詞と照らし合わせながら聴きましょう。歌詞がわかったうえで聴くと、かなり聴き取れると思います。
お勧めは、メジャーなポップスです。有名なアーティストだと、テイラー・スウィフトやブルーノ・マーズなどの曲が、訛りがなくて聴き取りやすい。英国のワン・ダイレクションなどを聴いて、米国英語のアーティストとの英語の違いを比べるのもいいでしょう。
逆に、お勧めしないのはラップやパンク、ロックの曲です。わざと訛った発音をしていることもありますし、実際の日常会話などではあまり使わない表現も多いからです。
洋楽の長所は洋画よりも手軽なこと。スマートフォンやiPodなどにデータを入れて、外出先でも、イヤホンを耳に入れるだけで聴けます。
洋画や洋楽をリスニングの教材に使うメリットは、ただ楽しいというだけではありません。普段、ネイティブが話すスピードに慣れることで、TOEICなどの試験のリスニングがゆっくりとした速さに感じられるのを、私自身、経験しました。
もう1つ、洋画や洋楽を使うメリットは、自分に合っていないと感じたら、別のものにすぐに替えられるということです。洋画は100円程度でレンタルできますし、洋楽は1曲数百円から購入できます。高価な教材を買ってしまい、自分には合っていないと感じながらも、もったいないから使い続けているという人がいますが、それでは学習効果が上がりません。
スキマ時間を活用した継続学習には、スマートフォンのアプリを活用するのもお勧めです。
洋楽と同様に、アプリには、いつでも、どこでも学習できるというメリットがあります。繰り返しになりますが、英語学習は毎日の継続が重要です。どんなに忙しい人でも5分や10分のスキマ時間はあるはずなので、それを有効活用するために、スマホは便利なツールです。
また、自分のリスニングの実力をチェックしやすいのもアプリの特長です。リスニングの問題に数問答えるだけで、リスニング力を計測してくれるアプリもあります。その診断結果に基づいたトレーニングを行なえば、自分の実力に合った最適な英語の勉強ができます。
《取材・構成:西澤まどか》
《『THE21』2016年2月号より》
更新:11月25日 00:05