2016年01月18日 公開
2023年05月16日 更新
自己効力感を高めることも、モチベーションを喚起し、先送りを防ぐために必要です。自己効力感とは、「自分はできる」という自信。自己効力感があればためらいなく仕事に着手できますが、「無理かも...」と思えば手が止まってしまいます。
自己効力感を高めるうえでも、小さな成功体験を積み重ねることが有効(ポイント6参照)。もう1つ、他人と自分を比較しないことも重要です。他人を意識して劣等感が刺激されると、自己効力感が損なわれる原因になります。
比べる対象は、他人ではなく、過去の自分にしましょう。去年できなかったことが今年はできる、といった自分自身の変化や進歩に目を向けるのです。それが、すなわち「成長できた」という実感です。その喜びを感じることで意欲が湧いてくるのです。
これから起こることや、このままだと自分がどういう感情になるかを先読みすることも、「すぐやる」動機づけにつながります。
たとえば朝一番のエンジンがかかりにくいとき、「先延ばしすれば、ますます自己嫌悪を招く」「今やれば、夜、早く帰れる」といった先読みをすることで、一時的な感情に溺れず、やる気が湧いてくるわけです。また、これを繰り返すと、自分を自分でコントロールできている感覚が強まってきて、自己効力感も高まります。
与えられた仕事にやりがいを感じられなければ、なかなか仕事に手をつける気が起きないもの。そんなときは、自分で意味を作り出しましょう。最初は些細な意味づけでかまいません。
たとえば、タスクを処理していくのをゲームとして捉える。「この作業を30分以内で終わらせればゲームクリア」などと自分でルールを決めてトライすると楽しさが生まれます。
次第にスパンを伸ばしていくと、「今年中にこれを達成しよう」「1年後には先輩と同レベルの仕事ができるようになろう」という目標が立ってきます。やはり、時間制限を設けることでやる気が喚起されます。
さらに次の段階では、「外につながる」意味づけを考えましょう。「この仕事は会社にどう役立つか」「社会にどう貢献できるか」などに意味を見いだせれば、小さな個人的不満があっても、モチベーションが下がりません。
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更新:11月24日 00:05