2021年02月24日 公開
2023年02月21日 更新
いまだ収束が見えないコロナ禍の中、「このままではまずい」と思いつつ「でも動けていない…」という人は多いはず。どうすれば、「不安」を「行動」「希望」に変えていけるのか。オリンピック選手をはじめ、1万5,000人以上の目標実現をサポートしてきたメンタルコーチの大平信孝氏は、その鍵は「仮」という言葉にあるという。
※本稿は、大平信孝『「すぐ動ける人」の週1ノート術』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。
不安は、無視やスルーをすると増大してしまいますが、行動することで減らすことができます。不安なときに思考停止するのは、「考える」のではなく「行動せよ」という脳の防衛本能がシグナルを送ってくれているのです。
抱えている不安に対処して闘うか、対処できないときは逃げるかどちらかを選んで行動すれば、不安は減らすことができます。つまり、不安に対処するには、「不安だから行動しない」から「不安だからこそ、まず動いてみる」への転換が重要なのです。
不安を希望に変えて夢や目標を実現していくためには、予定調和の日常から一歩踏み出すこと。まずは行動の「量」を増やすことが大切なのです。では、行動の「量」を増やすには、どうすればいいのでしょうか。そのためのキーワードが「仮」という言葉です。
当然ですが具体的に行動することで、はじめて結果が生まれます。そして、うまくいったとしてもいかなかったとしても、「結果」というフィードバックが出ることで、はじめて軌道修正ができるわけです。
自分の思い通りの結果が出たのであれば、その行動量を増やせばいい。逆に、思うような結果が出なかったのであれば、行動の内容や質を変えて、また試せばいいわけです。
ここでもし、「不安だから、完璧な正解や解決策が見つかって安心できるまで行動しない」としたら、どうなるでしょうか?
「どうしよう」「困ったな」「なんだか不安だな」と思いながら、何ら行動しないと現実は変化しません。つまり、行動しないので結果が発生しません。思い通りうまくいくという結果が出ない代わりに、うまくいかなかったという結果も出ないので、短期的に失敗することはありません。
ですが、「何ら行動しない」状態のままでは、状況は好転しないし、現状打破も問題解決もできないし、夢や目標が実現することもありません。
不安で行動できない方というのは、行動する前の「決断」ができずに止まってしまっているのです。もちろん、適切な判断をするための材料が揃っていない場合もありますが、たとえ判断材料が揃ったとしても、なかなか決められないのです。いずれにしても、「決断」のところで止まってしまい行動まで行きつかないので、成果が出ることはありません。
更新:11月22日 00:05