2015年08月19日 公開
2023年02月22日 更新
世界最大級の金融サービス・プロバイダーであるGEキャピタル。その日本での事業を統括するのが、社長兼CEOの安渕聖司氏だ。時代の変化に対応するためスピーディな決断を迫られることの多い中、すべての仕事の基本となる「フィジカル・コンディション」を整えることの重要性を説く。そのために毎日の生活の中で行なっていることについてうかがった。<取材・構成=塚田有香 写真撮影=長谷川博一>
世界最大規模の複合企業GEにおいて、日本の金融サービス事業全般を担うGEキャピタル。その社長兼CEOを務める安渕聖司氏は、世のビジネスパーソンにとってまさにお手本と言えるような体調管理術を実践している。三年前にインフルエンザで数日間の自宅待機になったとき以外は、社会人になってから病気や体調不良で仕事を休んだことがないという安渕氏。とくに四十代になってからは、フィジカル・コンディションの重要性を以前にも増して実感するようになったと語る。
「私は45歳でUBS証券に転職し、50歳でGEに入社しました。いずれの時も責任あるポストを与えられ、仕事で結果を出すことをより明確に求められる立場になったのです。
プロフェッショナルとして常にベストなパフォーマンスを発揮するには、やはり体調を万全にすることが不可欠です。
私は若い頃にアレルギーがあり、そのために仕事に集中できない時期があったので、40代半ばから体質改善を含めて本格的に体調管理に取り組むようになりました。
その結果、30代や40代前半の頃より、今のほうがフィジカル・コンディションを良い状態に維持できています」
安渕氏の体調を支えているのは、規則正しい生活だ。若手の頃は夜遅くまで仕事をしていたこともあったが、現在は朝型の生活にシフトしている。
「起床時間は毎朝六時で、これは出張などで自宅を離れる場合も変わりません。夜は23時半から24時の間に就寝して、六時間は睡眠を確保します。
これが平日のパターンですが、休日も生活のリズムを崩さないよう気をつけています。朝は少しゆっくり起きますが、それでも7時半くらい。一週間の中で大きな時差を作らないよう心がけると、月曜の朝も平日のリズムにすっと戻れるので、週のはじめから万全の体調で仕事に取り組むことができます。
出社前のスケジュールも毎朝同じです。6時に起きたら、食事前に体重を測り、大きな変動がないかを確認します。朝食はいつも6時半から。自然なものや旬のものを摂るよう心がけているので、季節の野菜やきのこ類、フルーツをよく食べます。ドレッシングは使わず、野菜にかけるのはビネガーのみ。あとは卵やハム・ソーセージなどで動物性タンパク質を補います。最近はこれに加えて、眼に良いとされるブルーベリー酢を牛乳で割ったものを飲んでいます。
朝はパンやご飯などの炭水化物は食べません。昼食にはどうしてもご飯ものや麺類が多くなるので、カロリーの摂り過ぎにならないよう、朝は炭水化物を控えています。
朝食は一日のリズムを作るために大切な時間です。午前中の効率が一日の効率を決めますから、会社に着いてすぐにフル回転で仕事をこなすには、やはり朝食を摂ってエネルギーを補給することが不可欠です」
<安渕氏のある日の朝食>
8年ほど前から現在とほぼ同じメニューを食べているという安渕氏。季節の野菜やきのこ類を中心に、満腹になりすぎないボリュームを心がけている。旬のフルーツも積極的にとるよう心がけていて、写真は桃にヨーグルトをかけたもの。
更新:11月22日 00:05