
「なんとなく感じが悪い」と思われる人には、
一緒にいると、何となく相手に不快感を覚えることはありませんか。どうして自分がそれほど不快になってしまうのかの理由はよくわからなくとも、「何となくイヤな奴」「何となく気分が悪いんだよな」と感じることはよくあります。
では、どういうときに私たちは不快感を覚えるのでしょうか。
そのひとつ目は、相手の姿勢。感じが悪い人は、次のような姿勢をとることが知られています。
〇こちらに顔を向けてくれない(ずっと横を向いたまま)
〇こちらの目を見つめてくれない(アイコンタクト、ゼロ)
〇後傾姿勢(後ろにふんぞり返った姿勢をとっている)
米メンフィス大学のナイア・ドゥエルは、男性2名、女性2名のセラピストが5分間の診察をしているビデオを実験的に作成してみました。なお、ビデオには2つのバージョンがありました。
1つ目のビデオでは、セラピストは感じのいい姿勢をとりました。すなわち、①患者ときちんと真正面に向き合って座る、②ずっと患者を見つめる、③患者のほうに前傾姿勢をとる、です。2つ目のビデオでは、モデル役のセラピストは同一人物でしたが、机の上のパソコンのほうに身体を向け、患者と目を合わせようともせず、しかもふんぞり返ったような姿勢をとりました。
そのビデオをたくさんの人に見せて評価を求めたところ、後者のバージョンのビデオのセラピストは、思いやりがない、治療も信用できない、など非常に悪い評価を受けることが明らかにされたのです。
感じの悪い人は、話しかけられてもそちらの相手に顔を向けません。どこかそっぽをむいたまま話そうとするのです。こういう人は、たいていの人に嫌われます。
また、感じの悪い人には、どこか横柄で、威張っているような姿勢をとる、という特徴もあります。
感じのいい人は、相手と目線を同じにして話そうという姿勢をとるのですが、感じの悪い人は、いつでも「上から目線」で話そうとするのですね。
米イリノイ州にあるベネディクティン大学のジーナ・レオドロは、とあるステーキ店に実験の協力を依頼し、お客の注文を受ける店員に2つの姿勢で接客をお願いしました。
お客さまがやってくると店員はカードを引きます。「赤」のカードを引いたときには立ったまま注文を受け、「黒」のカードを引いたらお客のテーブルの横で腰をかがめ、しゃがんだ姿勢で注文を受けることになっていました。
最後にお客がチップを払ってくれるかどうかを調べたところ、立ったまま接客したときよりも、しゃがんでお客と目線を同じにしたときのほうがたくさんチップを払ってもらえることがわかりました。
日本語にも「腰が低い」という表現がありますが、相手に対して謙虚な姿勢を示したほうが、確実に相手からのウケはよくなるのです。これは日本でもアメリカでも変わりはありません。
さらに、感じの悪い人には、自分のことをほとんど話さない、という特徴もあります。どこか秘密主義なところがあるので、親しみを感じることができないのです。感じのいい人は、たとえ初対面でも、あけっぴろげに何でも自分の話をするのとは好対照です。
スイスにあるローザンヌ大学のケオウ・カジは、架空の人物についてのプロフィールを2つ作りました。片方のバージョンは自分のことをたくさん話すもの、もう片方のバージョンは自分のことを何も話さないバージョンです。
そのシナリオを207名の大学生に読んでもらい、印象を尋ねると自分のことを話さない人にはネガティブな印象を持つことがわかりました。そういう人には「こちらも自分の話をしたくない」し、「二度と会いたくない」という気持ちにさせてしまうこともわかりました。
もしみなさんに「私って感じが悪いよな」とか、「私って人間関係で損をしているよな」という自覚があるのなら、人に会って話すときには、きちんと相手のほうに身体を向け、相手の目をしっかり見つめ、しかも会話をするときには自分の趣味であるとか、出身地であるとか、自分のことについても話してみてください。お互いに意外な共通点があったりすると、いっぺんに仲良くなれますし、好印象を与えることもできますよ。
更新:08月03日 00:05