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ジムのシャワー室で「滝行」する人...小説家・森沢明夫が見てきた筋トレ珍事件

森沢明夫(小説家)

「となりの筋トレ」

筋トレは体を鍛えるだけではない。仕事とは無縁の仲間との出会い、思わず笑ってしまうジムの珍事件、SNSを通じた交流まで――。『となりの筋トレ』の著者・森沢明夫さんに、その魅力を聞いた。

 

ジムで出会った愉快な人々

ーークラブやジムで出会える「筋トレ仲間」の存在も、継続の一因なのではないでしょうか?

【森沢】そうですね。私にとっては、仕事とは関係のない話ができるという意味で、貴重なつながりでした。

ーー社会人になると、仕事以外のつながりは自然と薄くなってしまいがちですからね。

【森沢】はい。今は場所を変えてしまったのですが、元々通っていたスポーツクラブは、通っている人たちもトレーナーもみんな気さくで、非常に和気あいあいとしていました。

物書きは孤独な職業でメンタルがくたびれてしまうことも多いので、そんな日々の中で仕事以外のコミュニティがあるというのは、メンタルケアになりましたし、非常に助かった記憶があります。

ーー新刊『となりの筋トレ』は、森沢さんがジムで出会ってきた様々な「おかしな隣人たち」の様子を面白おかしくつづったエッセイです。率直にお伺いしたいのですが、なぜ特徴的な人たちがジムに集まるのでしょうか?

【森沢】どうですかね。あくまで私の考えですが、ジムに行く人って、わざわざお金を払って運動をしに行く人ですよね。それって、ある意味ですごい前向きというか、ポジティブな発想だと思うんです。

そのポジティブさが空回りした結果、人のことをなりふり構わずおかしな行動を起こしてしまうんじゃないですかね。

ーー実際にどのような人がいたか、具体例を伺ってもよろしいでしょうか?

【森沢】私がトレーニングを終え、シャワーを浴びに向かった時のことです。先客のおじさまがいたのですが、その方がなぜかこちらを向いて、頭からシャワーをかぶり「滝行」のように手を合わせながらブツブツ何かを唱えていたんです。当然何も隠さず、全部丸出しで...。まさに周囲を気にせず、なりふり構わずといった自由っぷりでしたね。

新刊『となりの筋トレ』にはそんなおかしなエピソードが山ほど収録されていますよ。

 

SNSの発展で変わる筋トレ界隈

ーー最近は、SNSやYouTubeでも筋トレ情報が飛び交っています。

【森沢】先ほどのマイオカインの話もそうですが、今は最新のトレーニング方法や科学知識がどんどんアップデートされていっています。海外の最新論文にだって、すぐにアクセスできます。

そういった知識を知って筋トレのメリットを把握することで、モチベーション向上にもつながるかもしれませんね。

またSNSに関してですが、私も時々トレーニングにまつわるネタをアップしているのですがその影響もあってか「私も筋トレやってます」と言っていただけることがあります。

ーーSNSを通じて新たに筋トレ仲間が!

【森沢】最近、知り合いが筋トレを始めたようで。SNSで「腹筋が痛いし膝も笑ってる」と言っていたので、「そのうち筋肉痛がないと物足りなくなるよ!一緒に頑張ろう!」とコメントしました。

ーー昔、森沢さんをベンチプレスに導いた日本ランカーの方と同じ立場に、今度は森沢さんが...。

【森沢】そうですね!ぜひ皆さんにも、筋トレの魅力に取りつかれてほしいです。

プロフィール

森沢明夫(もりさわ・あきお)

小説家

1969年千葉県生まれ、早稲田大学卒業。2007年『海を抱いたビー玉』で小説家デビュー。『津軽百年食堂』『虹の岬の喫茶店』『夏美のホタル』『癒し屋キリコの約束』『おいしくて泣くとき』『あおぞらビール』など、映画化・TVドラマ化された作品多数。近著に『本が紡いだ五つの奇跡』『ロールキャベツ』『さやかの寿司』『桜が散っても』『ハレーション』等がある。

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