2026年06月11日 公開
2026年06月11日 更新

営業先でのトラブルにも動じず、
ーーBSよしもとの特番「営業-1グランプリ」で語った営業テクニック、マル秘エピソードで一躍"大バズり”をした八木さん。その代表的なエピソードに「犬と漫才をした」というものがあります。犬と漫才をしろというのは、さすがにカチンとこなかったんでしょうか?
【八木】カチンとくる余裕もなかったです。お客さんが400人以上いましたからね。何より、知らされたのが20分前だったんですよ。
ーー20分前まで知らされていなかったんですか⁉
【八木】はい。でも、20分前でよかったと思ってます。もし1ヶ月前に「八木さん、来月犬と漫才してください」と言われてたら、丸1ヶ月悩んでましたよ!
結局その日は、犬に「1足す1は?」と聞いて「ワン!」なら「1回少ない!」、「ワンワン!」なら「正解!」と答えようとだけ準備して乗り切りました。
ーーもう一つ、八木さんのハプニングエピソードとして、お正月の餅つきイベントが有名です。
【八木】3年連続のハプニングだったんですよ。1年目は餅が渋滞に巻き込まれて現場に届かず、2年目は餅米を炊く責任者が渋滞に...。どちらの年も臼と杵だけの「エアー餅つき」でやり過ごしました。3年目は「爆笑ネタステージ」のはずが時間が押してネタができず、単に餅だけついて終わりました。
ーーそのような現場のミスが続いたとき、ふてくされるような気持ちは湧いてこないものなんでしょうか?
【八木】ないですね。そもそも、完璧な営業現場なんて絶対あり得ないんですよ。
たとえばなんばグランド花月の劇場なら大道具さんも照明さんもみな一流のプロで、そういった環境に完璧を求めるのはいいと思います。
でも大学や商業施設の営業では、普段イベントなんてやってない人たちが頑張ってくれているわけですよね。そりゃあ、ミスは起きます。我々も、それを理解しないといけない。
もう一つ大切なのは、我々にとっては年に何十、何百とある仕事の一つでも、依頼主やお客さんにとっては一生に一度かもしれないということです。慣れていないからミスは起こる。でも絶対に成功させたい。そういった思いを汲めば、どんな状況でも全力を尽くせます。

ーー新刊『ウケる現場のつくり方』では、一般社会にも通ずるノウハウについても語られています。会社や取引先で思うようなパフォーマンスが出せず苦しむビジネスパーソンが、八木さんのように引っ張りだこの人材になるには、どうすればよいでしょうか?
【八木】思うように結果が出ないと、居場所がないように感じてどんどん苦しくなりますよね。僕も、芸歴10年目時点では劇場の廊下を通るだけで冷や汗が出ましたし、居心地がいいと感じるようになるには25年くらいかかっています。
ーー八木さんでも、それだけの時間がかかったんですか⁉その状況から脱するには、どうすればよいでしょうか?
【八木】自分の軸となる強み、武器を見つけることが一番重要だと思います。すぐに効果は出ないからみな気に留めないけど、いつか実を結ぶような武器です。
ーー資格を取得したり、副業を始めてみたりですね。
【八木】はい。芸人でも、武器を研ぎ続けて花開いた人はたくさんいます。
たとえば、おばたのお兄さん。ジムでたまに一緒になるんですけど、追い込み方がすごいんですよ。彼の場合はスポーツや体を動かす仕事が多いから、そのための準備に余念がないんです。周りから見たら「おばたはSNS使って、上手に仕事取ってるな」と思われるかもしれませんが、その裏には人に見せない何十倍もの努力があるんです。
もう一人、僕が本当にすごいなと思ったのがモンスターエンジンの西森(洋一)君です。彼は、「毎日"面白い日記”を書く」と自分に課して、ずっと継続しているそうです。普通に生活していたら、そんな毎日面白いことなんて起こりませんよね。だから彼は、「もし自分が宇宙人だったら」「刑事だったら」と、何でもない一日を面白くするスキルをどんどん磨いていったんです。
ーー西森さんと言えば、非常にセンスのある芸人さんという印象でしたが...。
【八木】センスだけじゃないですね。努力のたまものですよ。
更新:06月11日 00:05